昨年の同時期に表妙義の縦走を行い、その翌日に裏妙義に登る予定でいたが、朝から雨が降る生憎の天気で登山は中止。
替りに富岡製糸場の観光に切り替えた。富岡製糸場は現在世界遺産に登録され、連日多くの観光客で賑わっているらしいが、
混雑する前にゆっくり見学できたので、山には登れなかったけど良い旅ができたと思っている。
さて、今回は昨年登れなかった裏妙義の縦走に再びチャレンジできる機会を得た。
快晴の天気の下、紅葉もちょうど見ごろを迎えて、最高のタイミングで山は待っていてくれた。

【 10/25 丁須ノ頭(1057m) 群馬・西上州 】
国民宿舎裏妙義駐車場~籠沢登山口~木戸~御岳稜線~丁須ノ頭~丁須ノ頭展望岩塔~チムニー状20m鎖~赤岩桟道~烏帽子岩岩壁基部トラバース~風穴尾根の頭~三方境~石仏~三方境登山口~国民宿舎裏妙義駐車場

深夜2時に仙台を出発。東北道~北関東道~関越道~上信越道と乗り継ぎ、松井田妙義ICで高速を降りる。
ちょうど朝日が昇った時間で、麓からオレンジ色に輝くT字型の丁須ノ頭の岩塔が見えていた。
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中木川沿い、妙義湖の奥に続く細い車道を遡って国民宿舎裏妙義の駐車場に入る。
この駐車場を登山で利用する場合にはフロントに了承を得ることが望ましい。
谷間には未だに朝日が差し込んでいないが、圧し掛かるように聳える岩峰は白く輝いていた。
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今回のメンバーは愛知のsakaさん、茨城のNYAAさんmasaokanoさん、宮城からはmorinoさん、maronnさん、マスさんと私の6人パーティである。
一応、岩場の登下降があるので、各自ヘルメット、ハーネス、カラビナ、エイト環、シュリンゲなどの岩装備を持参した。

舗装された侵入禁止の車道を歩いて行くと、道の脇に今まで見たことがない花が咲いていた。
帰宅後に調べてみると荒地などに生えるメハジキというシソ科の植物だと分かった。
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少しの時間で車道の右手に丁須ノ頭の登山口を見る。
しばらくは籠沢を何度も渡渉しながらの行程となる。

登山口に入って直ぐ、右手に大きな岩壁が現れるが、その岩場の中ほどに大きな石門が開いているのが見てとれた。
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穏やかな沢筋を登って行くと、次第に両側の岩場が迫ってくる。
この場所は木戸と呼ばれ、右の岩壁に高差100mほどのクライミングルートが拓かれているらしい。

一般登山者の我々は狭い岩間を潜り抜け。
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短いが斜度の立っている鎖場を登って行く。
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やがて沢の水量が減り、正面にチョックストーンの黒滝を見ると、ルートは右手の涸沢に入っていく。
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ここから一気の急登となって、最後はルンゼ状の登りとなる。
浮石が多い場所なので、後続に石を落とさないように気を使った。
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御岳の稜線に出て休憩する。
この場所は丁須ノ頭の東基部に当たるが、そこから岩壁の北斜面を巻いていく。
簡単な鎖場を登ったところの岩場のテラスから大観が広がっていた。
左に白砂山、右に連なる山々が谷川連峰である。
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更に右に目をやるとポコポコとした山が印象的な榛名山が見えている。
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濡れて滑り易い鎖場のトラバースと登りの後、大きな岩場の基部に出るが、頭上を見上げると金槌型の丁須ノ頭の岩塔が迫力のある映像で目に飛び込んできた。
約30mの鎖場を登るが、ここの登降は見た目より難しくない。
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一般的には丁須ノ頭の岩塔の基部まで。
でも大きなテラス状になった基部からの展望は素晴らしい。

北側には噴煙の出ていない浅間山が絶対的な量感を持って君臨している。
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西側に八ヶ岳の全山が一望できる。
写真の左端に見えている切れ落ちた岩壁の山が荒船山だ。
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丁須ノ頭展望岩塔から赤岩、烏帽子岩へと連なる裏妙義の山々
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写真を撮っている間にNYAAさんが丁須ノ頭の天辺へ登り始めた。
一応鎖はついているが、かなり腕力頼りの登りとなるため、転落死亡事故も多発している曰くつきの岩塔である。
危ないので私は中段の遭難レリーフがある所までしか登らなかった。
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現在登山道の崩落により通行止めになっている鍵沢コースを右に見て、滑り易い鎖場を登ると丁須ノ頭の展望岩塔に着く。
南側が谷底まですっぱり切れ落ちたこの岩塔から眺めた丁須ノ頭が素晴らしい。
何でこんな格好に浸蝕されたのか? 自然の造形の妙を感じずにいられなかった。
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反対側を望むと赤岩から烏帽子岩へ連なる岩峰が紅葉に彩られていた。
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写真中央に赤岩の岩壁をトラバースする桟道が見えている。
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岩場のヤセ尾根を歩いて行くと、西側の遥か彼方に奥穂高岳と槍ヶ岳を見つけた。
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南には表妙義のゴツゴツした奇岩奇峰の連なりが一望できる。
写真は金洞山。一番左の切れ落ちた場所が鷹戻しの難所となる。
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調子よくヤセ尾根を歩いて行くと、道は急に左折してほぼ垂直に思えるチムニー状20m鎖場が出てきた。
ここは腕力を要する箇所もある鎖場なので、女性メンバーの安全を考えて懸垂下降で下った。
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下部からチムニー状20m鎖場を見上げる。
過去の山行記録をネットで確認すると、この場所で渋滞しているケースが多かった。
しかし天気に恵まれたこの日は、縦走路では単独の男性登山者以外誰にも会わなかった。
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ここからしばらくの間は宮城の岩岳を思わせる里山風の道が続く。
紅葉前線は標高900m付近まで降りていて、稜線歩きは正に錦秋に彩られた素晴らしいものだった。
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赤岩のトラバースに入る直前に尾根が広くなった場所があり、そこで休憩を取る。
マスさんお手製の和菓子『十三里』が美味しい。
栗の形をした芋のお菓子だが、中に栗がまるまる一個入っている。
名前の由来は「栗(九里)よりうまい十三里」とか。
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紅葉を眺めながらハードな鎖場が連続する縦走路にあって、まったり過ごせたひと時であった。
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平坦地から赤岩の岩壁までかなり下っていく。
途中で足場の切られた鎖場を通過。
右に回り込むと、赤岩の名前の由来となった赤っぽい岩壁が圧し掛かるように聳えていた。
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この基部を鎖でトラバースすると、今度は鉄の棒が打ち込まれた足場を利用する嫌らしいトラバースがでてくる。
マスさんが通過していると、鎖場の岩場が板状になって剥がれてきた。
剥がれた岩は直径1m、厚さ4cmほど。
この時マスさんは鎖にシュリンゲで自己確保していたので、剥がれた岩板に巻き込まれなかったが、傍で見ていた私も冷や汗ものだった。

その直ぐ先に裏妙義で丁須ノ頭とともに有名な岩壁の桟道トラバースに入る。
岩壁の中段をトラバースして高度感抜群であるが、鎖ががっちりしていて、桟道が終わった後の足場も滑りにくいので、思ったより怖さはなかった。
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トラバース道を振り返るとこんな感じ。
人が写っていたらもっと迫力ある絵になったと思う。
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この先も飽きるほどトラバースの鎖が続く。
七人星と呼ばれる岩塔は数えてみると五人しか岩塔がなかった。

烏帽子岩が稜線に立ちふさがっているが、この岩峰も南側の岩壁基部を巻く。
巻き終わったところから烏帽子岩を見る。
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次に屏風状の岩壁の基部を登って行くが、途中で岩場に穴が開いていた。
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それほど幅の薄い岩場と言えるが、通り過ぎたところから屏風状の岩場を振り返ると、その奇妙な浸蝕具合に驚く。
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小さなピークを登り切ったところに小さな岩峰があり、そこに登ってみると越えてきた烏帽子岩と赤岩の展望が素晴らしかった。
このピークは風穴尾根の頭と呼ばれる。
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赤岩の右手には丁須ノ頭が眺められた。
その左手遥か後方に日光白根山が見えている。
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風穴尾根の頭を過ぎると難所は終わり、あとは里山風の穏やかな下りとなる。
妙義山最高峰の谷急山との鞍部に当たる場所が三方境で、ヒノキ林のこの場所で休憩をとった。
時間があれば谷急山を往復する案もあったが、往復3時間かかるので今回は行かなかった。
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三方境から左折して国民宿舎裏妙義へ戻る。
下り一方の道を思っていたが、風穴尾根の山腹を巻きながら下る道故に、何度も小さなアップダウンがあり精神的に疲れる。
大分下部に下ったところに石仏が祀られていた。
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一か所だけ指導標がない分かりにくい分岐があり、そこでGPSを出して道を確認した。
結果的で分岐するどちらの道も車道まで下れたようであるが、この分岐には何らかの道標が欲しいと感じた。

午後2時ごろ国民宿舎裏妙義に戻る。
宿のチェックインには時間が早すぎるので、昨年夕暮れが迫って見れなかった表妙義の山々を見に行った。

中之嶽神社の駐車場から石門巡りの奇岩奇峰が迫力のある姿で見えている。
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まだ喪中なので中之嶽神社にはお参りできず、鳥居手前まで行って神域に入らなかった。
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日本一のだいこく様のお顔はユニークである。
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駐車場から金鶏山の筆頭岩を望む。
この尖った岩峰には昔は鎖場があり登れたらしい。
しかし転落死亡事故が多発 したため、現在は鎖は全て撤去されていて登攀禁止になっている。
でもクライマーの方々は登っている人がいるようだ。 
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車道の途中に車を止めて夕日の当たる相馬岳を見上げる。
昨年あの岩場の上を歩いたと思うと感慨無量だった。
但し、現在は玉石から大ノゾキの区間が登山道の崩落のために通行禁止となっている。
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GPS軌跡です。

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動画です。