泉ヶ岳の前衛峰である蘭山に南尾根から登ってきたのは前の記事で書きましたが、そこではオレンジ色のビニールテープがベタ貼りされていて、非常に興ざめな思いを抱きながら歩いてしまいました。

おそらく雪がない状態の高さに付けられていたので無雪期に登った時に付けられたものでしょう。
しかし、その付け方が尋常ではありません。

南尾根は過去に国土調査で道が伐られました。
しかしそれ以降は刈り払いの手が一切入っていないので、笹や低木が伸びて踏み跡が不鮮明になっている箇所が随所にあります。

今回見たベタ貼りのオレンジテープですが、藪で踏み跡が不確かな箇所と思われるところは、4~5mの間隔でテープが木にきつく縛り付けてありました。
テープ1


 
写真の様に、同じ木にピンクテープが付けられている場合もあり、一緒に付ける理由がさっぱり分かりません。
テープ2

一般的にバリエーションルートでは赤布をつけて下山ルートを迷わないようにすることが往々にしてあります。
しかし登山者の常識として、その材質は腐食しやすく、自然へ配慮して綿の布を使います。
しかも、設置する場合は、尾根の分岐など道を失いやすい場所にだけ、最小限にさり気なくつけるのが登山者としてのマナーです。 
自然へのインパクトを考えて紙テープを使っている登山者もいるんですよ。


しかし今回の場合は悪質です。
4~5m間隔につけるのは余程ド近眼の方なんでしょうか?
山頂直下の藪っぽいところはこの有様です。
テープ3

一般論を言いますと、バリエーションルートを登る登山者は、自分でルートファインディングをする事が楽しくて登る場合が多いんです。
しかしこんなマーキングの仕方をやられると、マーキングを追う事に終始して完全に興ざめしてしまいます。

この様にビニール素材のテープをつける場合は、道迷いを防止することが目的ならば、往路で付けたテープを全て回収するのが基本ですし、仮にテープを残した場合は、山にゴミを捨ててきたのと同義の事として恥ずべき行為です。

道迷いが恐ろしいなら、地形図を読む力をつけてからバリェーションルートに突っ込むべきです。
また文明の利器であるGPSを活用すれば、こんな馬鹿みたいなビニールテープ打ちをしなくても済みます。
ここまでやらねば登らないのなら、その人はこの山に登る資格がないのですよ。


それともこのテープを付けた方は、ただ単に自分がルートを整備したのだと示したい、自己顕示欲の強い人だったのかもしれませんね。
山仲間に確認しましたら、このオレンジテープは中森山へ周回するルートにも付けられていたそうです。
とすると、下山ルートを確保する目的じゃなく、やはり余計なお世話でテープを付けたものと考えられます。


この日は登りはじめの時間が遅かったので、このテープを回収する時間がありませんでした。
きつく縛ってあるので、カッターナイフを使わないと取れないでしょうし、物凄い数がベタ打ちされているので、回収にはかなりな時間を要すると思います。

このテープを付けた方は、私のブログを見ていると思っていますので、一言いいたい。
ビニール素材のテープは回収しないのであれば、絶対に付けないでいただきたい。
どうしても付けたいのなら、綿の赤布を付ける事。

何度も言いますが、これが良識ある登山者の常識です。


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ちょっと厳しい意見を言ってしまいましたが、世の中にはもっと酷い登山者もいます。
私が一番憤慨した例は、朝日連峰の道のない一等三角点峰:合地峰に登った時の事です。

ブナ帯を抜けてネマガリタケと灌木の藪に入った時、比較的簡単に藪を漕げる尾根だったのですが、その尾根上に荷造り用のビニールテープを途切れる事なく延々100m以上張り巡らせていました。

これには参りました。
藪に絡むそのビニールテープに私自身絡みとられて、身動き出来なくなり、ナイフで切断してやっとビニールテープの呪縛から脱しました。
近くのナナカマドの木は切れ切れになったテープが大量に絡みついて風に揺れています。
これが野生動物だったら、ナイフを持っていないので、絡んだテープから逃れることはできないでしょう。
このテープを延々伸ばした人は、自分が安全に登れればどんな手段を使っても構わないと考える自己中心的な人間だったのでしょうね。

男加無山の猛烈な笹薮地帯で、延々釣り糸を伸ばして下山ルートを確保した人間もこれと同類です。

山では自分の足跡以外は残すな!
この基本を忘れてはいけません。