ブナの黄葉が見ごろなので、未踏のウバコースから最上カゴ、仙台カゴを登り、観音寺コース登山口へ周回するルートを歩いてきた。
仙台カゴは2002年以来、久しぶりの登頂となった。

【 10/13 最上カゴ(1220m)と仙台カゴ(1270m) 山形・御所山 】
ウバコース登山口~村山野川~ウバ沢出合~二股~ウバ地蔵~最上カゴ~粟畑~仙台カゴ水場~仙台カゴ~仙台カゴ水場~粟畑~観音寺コース登山口=車でウバコース登山口へ

柳沢小屋でご一緒するモンキィさん、tammyさんと待ち合わせる。
仙台からはmorinoさんが同行。マスさんは歯医者の予約があり今回は不参加。
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車1台を観音寺コース登山口にデポして、車2台程度駐車可能なウバコース登山口へ移動。
以前あった登山口の道標や入山届のポストは無くなっていた。
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村山野川までの道は刈払いされ歩きやすい。
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時折、柴倉山が見えてくる。
晴れてなくて残念。
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最後はかなり足場の悪い急坂をジグザグに下り、村山野川に着く。
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ここから距離にして350m程度、沢筋を忠実にたどる。
水量が意外に多く、足場になる石が滑るので登山靴では厳しいかも。
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左からスダレ状の落差3m程度の滝が流入してくる。
この沢がコースとなるウバ沢。
滝の右岸に鎖が設置されていて、簡単に巻いて登れた。
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滝の上はナメ床が続く。
このまま沢をたどりたいと思ったが、登山道は直ぐに左岸のブナ林の中に細々と続く。
時折踏み跡が薄いところもあるが、赤テープがずっと付いているので、それを追えば迷うことはない。
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細いブナなので二次林だろうか。
しかし林床の藪が薄いので、見通しが利いて明るく感じる。
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標高990m付近で道が過去に発生した土砂崩れのため消失していた。
足場の悪い斜面をトラバースして通過する。
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標高1000m付近で再びウバ沢に合流。
ここから距離にして100m強、ナメ床の遡行が続く。
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階段状に小さな甌穴が続くこの場所は、ウバ沢で一番印象に残った。
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やがて二股に着く。正規のルートは右俣。
しかし出合付近のナメがぬめっていて非常に滑るため、一旦左の斜面に乗り上げて、沢を小さく高巻く。
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二股の奥は、急に水量が少なくなり、沢筋に倒木も多くなる。
新鮮なナメコを見つけた。
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次の二股は左へ。
倒木に赤ペンキが塗られているので迷うことはない。
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どんどん急で細くなる沢筋を登る。
下ってきた場合、正規のルートか不安になるであろう。
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水が涸れ、沢の窪みが消失すると、急な斜面に直線的に道が続く苦しい登りになる。
道脇の笹を掴まないと登れない程の急坂だった。

そして樹林帯を抜け出すと、優しいお顔をしたウバ地蔵が出迎えてくれた。
昔はウバコースからウバ地蔵へ登り、層雲峡へ下って御宝前を参拝するルートが栄えていたと言われるが、ウバ地蔵~大沢小屋間は現在ほぼ廃道となっている。
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ウバ地蔵の背後に聳える毘沙門山を振り返りながら、最上カゴを目指す。
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1216m峰付近から御所山を望む。
宮城で船形山と呼ばれているが、山形では御所山が一般的な呼び方だ。
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層雲峡の深い切れ込みの中に御宝前の崩壊地が俯瞰できた。
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最上カゴの山頂へは登山道がない。
東側直下にザックをデポして藪漕ぎで最上カゴの山頂を目指す。

最上カゴは最上加籠と書く。
これは最上領の神が宿る山として、月読命を祭り、五所山の一つの掛所となっていた。


急な灌木の藪漕ぎの末、最高点に立つが、南側の安山岩質の岩場の上の絶景を見たいので、50mほど藪漕ぎで進む。
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かなり高度感が凄いけど、最上カゴの岩壁の上からは素晴らしい景色が広がっていた。
先ず目に着くのが柴倉山から黒伏山へ続く、南御所山縦走コースの山々である。
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村山野川の源流域をはさんで白髪山が大きい。
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紅葉が残る最上カゴの斜面の背後に御所山がそびえている。
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陽の光が当たった仙台カゴ
これから向かう予定。
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東北最大の黒伏山の岩壁にも陽の光が差し込んだ。
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薮の下りは早い。
あれほど登りで苦労したのが嘘のように、短時間でザックのデポ地点に戻った。

縦走路は方向を東に替え、次の1164m独標付近から最上カゴを振り返る。
最高点から左に岩壁の最上部まで行ってきた。
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北に荒神山が見えている。
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標高1180m付近から三峰山(左)と後白髪山を見る。
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ミネカエデの黄葉が少し残る稜線を南下する。
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仙台カゴと御所山。
なだらかな印象がある船形連峰にあって異色の風景と感じる。
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1206m峰から急坂を一気に下って十字路になっている粟畑に着く。
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御所山観音寺コースを東に約700m辿って仙台カゴの取り付きを目指す。
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仙台カゴ前の水場の所が仙台カゴへの登山口。
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仙台カゴには登山道が無かったが、2016年に日本山岳会宮城支部の方々がルートを整備、その後、登る人も増えてきた。

薮が濃いと思っていたら、かなり歩きやすく刈払いされていて、下部は楽に登れた。
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岩塊が積み重なったところに出る。
ここからの眺めは素晴らしい。白髪山が大きく聳えている。
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大東岳と面白山を遠望する。
背後に仙台神室と山形神室の姿も確認できる。
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岩塊地からどうルートがつながっていると思ったら、左側の垂崖を右手から巻き上がり、岩壁上部の岩稜に出た。
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浮石に注意して少しだけ岩稜を登る。
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さらに上部に伸びるゴジラの背中のような岩稜。
ここ、見覚えがあった。
2002年の3月に、垂直の岩壁の西側の雪壁をピッケル&アイゼンで登り、傾斜が更に急になって雪壁を登る事が不可能になり、この岩稜にトラバースして岩稜を忠実に登ったのだった。
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しかし新規のルートは岩稜の左手の灌木帯に沿って登っている。
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一部、手がかりが微妙なところがあったが、その後は灌木を掴んで順調に山頂を目指した。
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そして仙台カゴ山頂に到着。
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仙台カゴは仙台加籠と書き、仙台領を守る神の意味を持つ。
修験道が栄えた時代は日の神(天照大神)を祭っていた。
花期にはキンロバイやタカネエイバラ、ユキワリコザクラ、バンダイクワガタ、チシマゼキショウ、ヤマスカシユリが咲くと言われている。

柴倉山と黒伏山方面。
最上カゴより遠くなった分、凸凹した山の迫力が減った感じ。
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荒神山の左奥に神室連峰が連なっていた。
この日は北部の方が晴れのエリアが多い感じだった。
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岩場の下りは登りより難しい。
クライムダウンで降りる所もあり、morinoさんは槍ヶ岳より難しいと言っていた。
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未踏の楠峰に陽の光が差し込む。
登るにはかなりな藪漕ぎを強いられそうだ。
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下部の岩塊地より岩場を見上げる。
中央右手の岩場の下をトラバースして、左に突き出た岩塔の右に出ると、山頂まで続く岩稜が見えてくる。
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短時間で水場まで下り、粟畑までの水平道をたどる。
カエデの紅葉が残っていた。
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粟畑で最後の休憩。
二つの岩峰を登って満足したので、白髪山までは行かない。

観音寺コース登山口へ下る途中、登ってきた最上カゴが一望できた。
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美しいブナの二次林を下っていく。
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今年のブナの黄葉は台風の襲来で葉っぱがかなり飛んでしまい、見た目にボリューム感がない。
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あがりこのブナ、山の王にご挨拶。
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山の神にお参りして観音寺コース登山口に戻った。
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今回はほぼバリエーションルートなので、山慣れた方の同行が望ましい。
最上カゴについては薮が非常に濃いし、仙台カゴについては、初心者が登る場合お助けロープを持参した方が安全であろう。

短い行程の登山だったが、結構満足感が高かった。

GPS軌跡です。
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