日曜日は絶好の好天に巡り合えたので、かねてから行ってみたかった朝日連峰前衛のサイヅチ峰を歩いてきた。山頂から見た朝日連峰の絶景は想像を遥かに超えていた。

【 3/8 サイヅチ峰(903m) 山形・朝日連峰 】
Asahi自然観スキー場第5駐車場~エアートップペアリフト乗り場~ゲレンデトップ~四等三角点・大瀬~サイヅチ峰~四等三角点・大瀬~ゲレンデトップ~エアーサイドゲレンデを下って第5駐車場

山行の3日前に右腰を痛めてしまった。
右膝の不調を庇ってちぐはぐな歩き方をずっとしていたので、身体のバランスが崩れて右腰の筋肉が張っていたのが原因だろう。鎮痛剤入りのシップを貼っていたら痛みはかなり治まってきたので、軽い雪山なら歩けると判断。
morinoさんとうめさん、そしてマスさんと私の4人メンバーで山形県朝日町のAsahi自然観スキー場へ向かった。

まず第1駐車場に乗り入れて登山準備を整え、リフト券売り場で1回券1枚を購入する。
大人300円、60歳以上のシニアは250円だ。登山道のない山なので登山届BOXの類はない。
第5駐車場まで車で移動し、そこから雪に埋もれた林道伏辺山線を歩きだす。
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放射冷却で冷え込んでいるので雪面は固い。
カンジキ要らずのツボ足でも全く沈まず歩けて楽だ。
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ゲレンデを横切って少し下り、エアートップペアリフトに乗る。
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リフトを下りるとそこはゲレンデトップ。
東側の景色が広がるが、奥羽山脈はこの時点では雲がかかっていた。
第1駐車場は既に満車に近い。
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最初はここでカンジキを履くつもりだったが、雪が締まっているのでそのまま入山する。
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少し下るとアガリコになったホウノキ?の巨木が現れた。
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前日歩いた方のトレースが残っているのでルートファインディングいらずで気楽に歩ける。
途中、木々の間から月山が見える場所があった。
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葉山は手前に少し雲がかかっている。
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小さなアップダウンを繰り返して、広い稜線を南西方向に進む。
四等三角点・大瀬のピークはまったく目立たず、GPSで確認しないと知らないうちに通り過ぎてしまうようなピークだった。
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尾根が細くなった所で、目指すサイヅチ峰が突然現れた。
何とも冴えない、何処にでもある低山と言った感じの山だ。
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南東側の斜面がグライドを初めている。
しかし尾根上には雪割れは未だ到達していない。
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判読不明の標識が付けられている。
歩いてきた稜線には作業道が存在する可能性は高い。
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標識の地点は東側が開けていて、雁戸山と仙台神室、糸岳、大東岳が遠望できた。
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この先、短いながらも急坂が出てきた。
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やがてサイヅチ峰から伏辺山を結ぶ稜線に乗り上げる。
流石に3月で雪が締まった状態のため、雪庇は小さな段差程度になっていて楽に越えられた。
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右手の雪庇を見る。
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サイヅチ峰へは稜線を左折する。
雪堤には随所に割れが見られるため、樹林帯と雪堤の際を歩く。
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一段登ると、上部にさらに一段急な雪堤が立ち塞がった。
ここも樹林帯の際を登る。
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登り切ったところから振り返ると、平頂の伏辺山の右奥に月山が顔を出していた。
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月山のアップ。
こちら側から見ると端正な三角形に見える。
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視線を左に振ると、障子ヶ岳(手前右が竜ヶ岳)と粟畑、天狗角力取山が一望できた。
帰宅してからPC画面で確認したら天狗小屋も写っていた。
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少し奥に進んだところがサイヅチ峰の山頂だ。
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山頂南側の展望地へ行き、ザックを下ろして朝日連峰の大観を楽しむ。
朝日連峰の大展望が見られる山は、この北側に位置する大頭森山があるが、サイヅチ峰から大朝日岳までの直線距離は10km。それに対し大頭森山からは12.5kmと2.5km近い。
写真では鳥原山、大朝日岳、小朝日岳、中岳、古寺山、西朝日岳、竜門山、寒江山、北寒江山、以東岳、戸立山の範囲まで写っている。
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鳥原山、大朝日岳、小朝日岳、中岳、古寺山、西朝日岳の範囲を切り取る。
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大朝日岳のアップ。
大朝日岳避難小屋も確認できた。
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視線を右に振って竜門山、ユウフン山、寒江山、清太岩山、北寒江山の稜線。
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以東岳がひと際大きく聳える。
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以東岳のアップ。
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鳥原山からかなり離れた場所に御影森山が孤高を誇っている。
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一通り朝日連峰の諸峰の写真を撮り終えてから、雄大な景色を眺めて軽く食事をとった。
マスさんお手製の和菓子『春のおと』が美味しい。
2021030830春のおと

帰路はゲレンデトップまで往路を返す。
雪堤と、主稜線を離れた先の急坂は慎重に下る。
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登りの時に見えなかった蔵王連峰の熊野岳が姿を現した。
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一部、雪が消えたところもある。
イワウチワの葉っぱがあり、雪国山形の春が近いことを実感した。
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ゲレンデトップから北へ進み、エアーサイドゲレンデを下る。
途中、山好きなスキーヤー2組から何処の山に行ってきたのか聞かれた。
まだこの山を知る登山者は少ないようだ。
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レストハウス大空まで下ってくると、朝日町のうつろな瞳の無個性なゆるキャラ【桃色ウサヒ】がいた。ゆるキャラ好きのマスさんと並んで写真に納まってくれた。
この後、華麗にゲレンデをスキーで滑っていった。
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午後12時を過ぎても締まったザラメ雪なので、楽して駐車場へ戻れた。
微風快晴の最高の登山を満喫できた。
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下山後に蕎麦を食べることになっていたので、山中は軽く食事をしただけだった。
寒河江市の十三というそば屋さんへ立ち寄り、私は温かい肉蕎麦(大盛り850円)を注文。
このお店はサクランボ収穫の手伝いに行ったときに毎回食事をする店だ。
ここの肉蕎麦は美味い。
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山もグルメも大満足の一日だった。

GPS軌跡。
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