10年ぶりに朝日連峰の白太郎山に登ってきた。
現在はやまがた百名山に選定され、積雪期には多くの登山者に登られている山だが、雪解けが進む今の時期に薮を漕がないで登れるだろうか?

【 4/24 白太郎山(1003m) 山形・朝日連峰 】
徳網地区の林道入口駐車スペース~コブブナ~白太郎山(往復)

本来は徳網集落手前の民家の横から登るのが正規ルートであろうが、潤沢に残雪が見られる林道入口の駐車スペースまで行き、そこから斜め右に山腹を登るルートを採る。
ちなみに後ろの赤い車が、今後山に行くために使う車だ。
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雪が結構硬いのでアイゼンを装着して入山。
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傾斜の緩い右手のスギ林の斜面を登る。
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すぐに雪が無くなるが、尾根を外し、残雪をつないで登る。
支尾根に出ると薄い踏み跡がある。
右手は小さな滝がかかる小沢が見られた。
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尾根は薮が立っているため、尾根の北側を進む。
ブナの新緑が美しい。
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残雪期の道の無い山登りは、出来るだけ雪を拾って登ると疲れない。
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正面の残雪斜面はかなり急なので、右手の尾根に逃げる。
ユズリハが繁茂していて、足元にはイワウチワがたくさん咲いていた。
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急な尾根を登り切った地点で一服する。
梢越しに徳網山が見えている。
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迫力あるコブブナ
この老木を見た人は少ないだろう。
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傍らにはマルバマンサクが咲き誇っている。
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コブブナの先は尾根が細くなり、低木薮が鬱陶しい。
しかし北側の展望が開けた場所からは巣戸々山が見えている。
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オオヤマザクラが満開。
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判読不能なブナの切りつけを二か所で見る。
11月と刻まれている切りつけはキノコ狩りの時だろうか。

支尾根が消失して広大な新緑のブナ斜面が現れた。
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ブナの森が一番輝く時だと思う。
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太いブナの幹についた熊の爪痕
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斜面の傾斜が立ってくると、ブナの根開きが多くなる。
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この急なところを登れば正規ルートがある尾根に出る。
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白太郎山の南尾根にある960m峰。
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雪庇は崩壊が始まっていて、一部雪庇上を辿れない箇所もあった。

この日は晴れの天気予報が外れ、靄がかかる高曇りの天気だった。
そのため期待した飯豊連峰の大観はほとんど見えなかった。
写真の左奥に何となく飯豊連峰の下部が見えているが・・・
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標高850m付近。
ここまでは新緑のラインが上がっていない。
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南側の景観。

残雪と新緑のコントラストが素晴らしい。
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西側を振り返る。
手前から徳網山、餓鬼山、右奥に鷲ヶ巣山。
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左手の盆地は五味沢付近。
右奥には頭巾山。光兎山は僅かに頭が出ただけなので、山座同定はかなり難しい。
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山頂直下の登り。
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山頂の手前で単独の男性とスライドする。
正規のルートも藪が酷かったらしい。

そして白い丘の様な白太郎山山頂に着く。
先ず南東方面の景色がいの一番に広がる。
手前、石滝川の対岸に聳えるのが足駄山が。
その奥に柴倉山。そして中央奥が合地峰。

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手前、1010m峰の右奥には祝瓶山
その左奥に大朝日岳、中岳、西朝日岳が望める。
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祝瓶山のアップ。

東面のスラブをまとった姿とは異なる山容をしている。
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大朝日岳、中岳、西朝日岳、袖朝日岳のアップ。
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視線を左に振る。
中間尾根の横長の山は大日倉山。
奥の山は左から寒江山、北寒江山、中央は相模山、左の尖った山は大上戸山で、その右奥が以東岳。
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巣戸々山の雪食地形はとても1200mクラスの山とは思えないほど壮絶だ。
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東の石滝川を俯瞰する。
気温が上がっている割に底雪崩の音は聞こえなかった。
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山頂でおにぎりを食べた後のデザートは、マスさんが持たせてくれたケーキ「キャラメルナッツタルト」。全然寒くない山頂で、雄大な景色を眺め、温かいコーヒーと飲みながら食べたケーキは格別だった。
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ゆっくり休憩を取った後、往路を戻る。
鷲ヶ巣山のアップ。
マスさんが登りたいと言っている山だが、山ヒルが出る山なので、ちょっと躊躇してしまう。
以前は晩秋の頃に単独で登った。
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頭巾山のアップ。
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雪庇のクラックに注意しながら下る。
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登りのGPS軌跡は無視して、歩きやすい場所を選びながら一気に下る。
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しかしブナの森に入ると、森の美しさについつい足が止まる。
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朝日連峰のブナ。
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コブブナのところで帰路も少し休憩をとった。
その先はユズリハが繁茂する尾根を避けて、尾根北側の残雪を拾って下る。
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満開のイワウチワ。
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スギ林まで下ると残雪は消えるため、傾斜が緩いところを選んで下った。
平坦地に出ると用水路が出現。
そこで汚れたアイゼンを洗う。
車道の脇にはキクザキイチリンソウやエゾエンゴサクが咲き始めていた。

帰路、車を停めて白太郎山を振り返る。
雪を踏んで山頂に登るのは、限りなく終わりに近い感じだった。
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GPS軌跡。
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