日曜日、蔵王連峰の後烏帽子岳に行ってきた。
前烏帽子岳から周回するのは久しぶりだ。

【 5/15 後烏帽子岳(1681m) 宮城・蔵王連峰 】
前烏帽子岳登山口~小阿寺沢~前烏帽子~後烏帽子岳~えぼしスキー場ゲレンデトップ~かもしかハウス~えぼし千年杉~千年杉コース登山口~前烏帽子岳登山口

朝6時に起床すると空はどんより曇っている。
蔵王のライブカメラを確認したら熊野岳はガスの中。
風はかなり強そうだ。
行くか行かぬか迷っていたら二度寝してしまい、起きたのが午前9時過ぎ。
天候は急激に回復し、青空も見えている。
遅出になるが、日が長い季節なので、これから家を出ても充分間に合うと踏んだ。

前烏帽子岳登山口の駐車スペースにはたくさん車が停まっている。
こんなに登る登山者がいるのか?
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午前10時50分入山。
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小阿寺沢渡渉点。
難なく渡れる水量だった。
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渡渉の後、急坂を登る。
湿度が高く汗が流れ落ちる。
太いブナを眺めながら、ゆっくりとしたペースで進む。
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傾斜が緩んでくると大きな岩の間を縫うように道が伐られている。
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この付近はシロヤシオの群生地なのだが、今年は外れ年のようで、花芽が非常に少なくがっかりした。
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道が徐々に南に進路を変える。標高1200m付近が新緑の始まるライン。
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登山道沿いにショウジョウバカマが咲いている。
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途中、単独の男性が下ってきた。
話しをすると、残雪で登山道を見失い、自分では無理と思い下山したとか。

残雪が出てくる付近から北東を眺めると船形連峰、泉ヶ岳が遠望できた。
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先ほど出会った男性が引き返した残雪の斜面。
北側の展望が広がっている。
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北蔵王の雁戸山のアップ。
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その上部は残雪が斑に現れて登山道を隠す。
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頂稜北側の斜面をトラバースする箇所は、倒れた低木が邪魔で進むのに時間がかかる。
面倒臭く感じ、雪の斜面を直登して前烏帽子岳の頂稜に出てから、残雪を拾って歩いた。

前烏帽子岳の展望台とも言える大岩の手前の薮だけ厄介だったが、そんなに時間がかからず通過。
大岩の上から後烏帽子岳と屏風岳を見る。
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秋山沢対岸の馬ノ神岳と水引入道。
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秋山沢流域は新緑のブナの樹海が広がる。
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前烏帽子岳から後烏帽子岳までコースタイム1時間。
残雪があるとそれより少し時間がかかるかも。
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稜線北側の残雪。
ブナの新緑がとても清々しい。
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蔵王のブナも今年は雄花が満開だった。
花が咲くと少し黄色がかって見える。
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この付近から先行した二人分のトレースが雪に残っている。
急な雪の斜面を逆くの字形に登るところは慎重にステップを刻んだ。

そこから先、急坂が延々と続く。
いい加減登りに飽きた頃、ようやくえぼしスキー場への分岐に着いた。
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分岐から後烏帽子岳山頂は指呼の距離。
風が冷たいが、晴れた空の下、屏風岳の勇姿が見られた。
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後烏帽子岳から見る屏風の壁は、南隣の水引入道と並んで宮城県有数の山岳風景と感じる。
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壁部分のアップ。
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視線を右に振ると杉ヶ峰と前山が望める。
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秋山沢を挟んで馬ノ神岳と水引入道
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秋山沢源頭を俯瞰。
新緑のブナにダケカンバ、濃い緑はオオシラビソとハイマツ。
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時間が押しているため、山頂西端の熊野岳が望める展望地はパスして下山を始める。
えぼしスキー場まで残雪の上をルートファインディングしながら下るので、時間がかかる事を考慮した。

階段が続く急坂はほぼ夏道が出ている。
木の間から雁戸山が見える。
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斜面の傾斜が緩くなってくると潤沢に雪が残り、登山道を忠実に辿るのは難しくなる。
先行者の足跡は残っているが、夏道がある場所から離れていく部分もあり、わずかに出ている夏道を絡んで下った。ここは積雪期の方が夏道を探す手間がかからず楽だと思う。
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えぼしスキー場のゲレンデトップに出て一安心。
ゲレンデの奥に後烏帽子岳が望める。
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急なゲレンデを下る。遠刈田温泉や釜房ダムが望める。
途中から一部右の斜面を迂回するルートがある。
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ゲレンデ内に咲くショウジョウバカマ。
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下ってきたゲレンデを振り返る。
この標高では新緑が真っ盛りだ。
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石子ゲレンデから後烏帽子岳を振り返る。
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千年杉コースの入口をゴンドラ駅の先と誤認していて、間違った方向に少し歩いてしまった。
かもしかハウスの裏手に入口があると思い出し戻ると小さな標識を見つけた。
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ゲレンデ歩きから解放され、ブナの森に入ってほっとする。
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さらに下るとシロヤシオの花が出てくる。
真っ白く花をつけている木は登山道から離れた一本だけだった。
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岩盤が出た小沢を渡る。
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小沢の左岸を歩くと、微妙なバランスで乗っている岩があった。
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その先にえぼし千年杉が現れた。
手前にロープが張られて根元まで近づけない。
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ゴンドラの索道の下を二度潜ると、ブナの二次林を歩くようになる。
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やがてアカマツ林になると千年杉登山口に着いた。
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後は車道を歩いて車に戻る。
今年は残雪が多いので、6月初旬まで残雪の山を楽しめそうだ。

GGPS軌跡。
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