山と高原地図、今年最初の調査は一杯森から八森山の周回ルートにした。
調査も昨年から二巡目に入り、神室連峰のハードなルートを再び訪れなければならない。
流石に二巡目となると付き合ってくれる山仲間もおらず、今後は単独での調査が必要な感じだ。

【 5/25 一杯森(976m)から八森山(1098m)山形・神室連峰 】
新庄市民スキー場~萩野登山口~一杯森~八森山北側分岐~八森山~一杯森~杢蔵山頂稜北端~吉沢杢蔵~新庄市民スキー場

早朝5時過ぎに新庄市民スキー場を出発。
一杯森(萩野)登山口まで広域農道と大石沢林道を5.3km歩く。
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朝霧を透かして陽の光が幻想的に見えている。
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車道沿いにはタニウツギが満開。
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ホウノキの大柄な花がとても目立つ。
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大石沢林道入口から一杯森を見上げる。
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林道沿いにはフキノトウの花穂がたくさん見られた。
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一杯森(萩野)登山口に着く。
林道は普通車でも走行できる状態だったが、徒歩の私はここまでの工程で少し疲れてしまう。
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以前造られたブル道は普通の作業道的な感じに草木が生えてきた。
途中、新庄盆地が見える場所がある。
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カラマツ林を抜けるとブナの二次林が広がる。
こんな奇妙な形のブナがあった。
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ハンノキ沢の斜面をトラバースする箇所は、一部道が崩落し、藪が繁茂して難所だったが、この度新しい迂回路が設定された。ロープが張られた急坂の登りながら、足場がしっかりしたので歩きやすい。

再びカラマツ林。
その先はブナの原生林に変わる。
南斜面を斜登高する地点にある水場は、泥が流入して飲料に適さなくなった。
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標高が上がりブナの矮生林に変わると、林床にイワウチワが咲き残っていた。
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萩野登山口分岐の標識が新しくなり、一杯森西側分岐と名称が改められている。
そして一杯森に到着。山頂は風が吹き抜け心地よい。
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一杯森山頂から先ず目が行くのは火打岳だろう。
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そして気高く聳える鳥海山
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休憩後、郡境稜線から八森山を目指す。
ムラサキヤシオのピンクが青空に映える。
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杢蔵山の右に月山が望める。
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曲沢の対岸に聳える八森山
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イワカガミが咲き始めている。
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ミツバオウレンの花が多く目につくが、同じ白花でもツマトリソウは慎ましく咲いていて好きな花だ。
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三つ目のピークの先にチングルマが咲いている。
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この場所は神室連峰においてチングルマが唯一群生している場所らしい。
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大きく下って急坂再び登り返す。
その鞍部付近に咲いていたツバメオモト
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雪解けから時間が経っていない場所では未だにカタクリが咲いている。
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そして見たかったオサバグサの花に今回も出会えた。
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一杯森を振り返る。
チングルマが咲くのは中央左手の雪渓が残っている上部だ。
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郡境稜線の分岐で休憩。
ここも新たに八森山北側分岐の標識が設置された。

分岐から眺めた北に伸びる稜線。烏帽子山、槍ヶ先、大尺山、火打岳。
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シラネアオイは神室連峰を代表する花だと思う。
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八森山へ向かって稜線を南へたどる。
水田に水がはられた最上盆地が一望できる。
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禿岳と大柴山。
手前の雪渓が飛翔する鶴のように思えた。
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分岐から八森山の区間に大株のオサバグサがあったはずだが、その株が見当たらない。
何故無くなったのか?
少しがっかりした。

八森山が近づく。
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八森山山頂直下から神室連峰の山々を望む。
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本峰は単なる最高点で八森山に実質的な山頂は西峰だ。
南側の展望が一気に広がる稜線漫歩を楽しむ。
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これまで見えなかった葉山と朝日連峰が望める。
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八森山山頂に到着。
ここでお昼ご飯を食べる。
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杢蔵山の右上に月山が大きい。
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八森山西峰直下に建つ石塔
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その広場の入口にはエチゴキジムシロが群生していた。
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曲沢へ下り始めると、神室山が火打岳の左奥に見えてきた。
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ショウジョウバカマがまだ咲いている。
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その近くにはカタクリも。
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タムシバ。
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曲沢まで降りた。
前回は残雪があったが、今回はほんの僅かに残っていただけ。
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標高差110m急坂を登って一杯森東側分岐に出る。
そしてこの日二度目の一杯森山頂で休憩。

一杯森西側分岐を左折し、杢蔵山鞍部の仁田まで一気に下る。
倒木は大分片付けられていて、歩行に支障はなかった。

風衝草原の仁田から杢蔵山を見上げる。
標高差200m強ある急登が待っている。
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道沿いに咲くアズマギク。
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杢蔵山への登りは日当たりが良いのに風が通らず、暑さでかなり消耗した。
登りの途中でいったん休み、水分補給する。

そして杢蔵山頂稜北端の吉沢杢蔵の分岐に着く。
歩いてきた八森山(右)と一杯森が一望できる。
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吉沢杢蔵を経て新庄市民スキー場へ下るルートは4年前に歩いている。
分岐から吉沢杢蔵までの標高差110mのブナ斜面の下りが踏み跡しかなかったため、今回は道迷い対策として前のGPSログデータを入力してきた。
道が定かでない場合はその軌跡通りに歩けば良い。

この判断は正しかったと下り初めた途端に気がつく。
最初の20mぐらいは踏み跡が存在したが、そこから下は伸びた低木とササ、そして倒木や折れた太い枝が邪魔して踏み跡をたどるのが困難になる。

891m独標手前の尾根に出てようやく微かな踏み跡が出てきた。
4年前はここからスキー場までしっかりした山道があったのだが・・・

三角山のアンテナ群と葉山を眺めて、ここから踏み跡が辿れると安堵していたのだが・・・
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上記の撮影場所から891m独標を見る。
こんな薮薮でも足探りで踏み跡は辿れる。
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だが本当に大変な薮漕ぎは891m独標の先に控えていた。
地形図のコンタを見てもほぼ平坦な吉沢杢蔵の頂稜。
そこには過去に作られた土塁が屈曲しながら伸びている。
以前歩いた道はその土塁に絡んで伸びているのだが、今回は灌木とササが強烈なスクラムを組んで進行の邪魔をする。それを避けると踏み跡が分からなくなり、その都度GPSで現在地と進行方向を確認する作業に追われた。しかも樹林帯の中は風がいっさい通らず、その中で枝やササを押し分けて進むのでサウナに入っているように暑い。

最後は背丈より高い、枯れたササ薮を足探りで通過。
どうやら過去に存在した山道はタケノコ採り用の道で、ササが枯れたために刈り払いをしなくなったように思える。
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ブナ林に入るとようやく顕著な道が出てくる。
服の中やザックのサイドポケットは枯れた葉っぱまみれになっていて気持ち悪いため、その除去作業をしてほっとする。
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ブナの森の中でブルブルブルと何者かが威嚇している音がする。
何回かその音が発せられた後、少し高い声で獣がグァーと吠えた。
姿は見えないが近くに熊がいる模様。
手を叩くと再び威嚇してくる。
奴さんのテリトリーに入ったこちらの方が悪いので、急なブナ林の道を駆け下って逃げた。

その後、標高600mから500mの付近まで再び薮薮の道になる。
特に伐採された斜面は草が道を覆い、何処が歩けるのか判断が難しい。

スギの植林地に入って林業用の顕著な作業道をなった。

新庄市民スキー場のゲレンデトップ。
樹林帯ではほぼ無風状態ふだったが、ここでようやく涼しい風に吹かれてほっとする。
スキー場の中段の草地に腰掛けて、月山と鳥海山を眺めながらクールダウンを図った。
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スキー場の下部からゲレンデを見上げる。
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たった4年しか経っていないのに、人の手が入らないと自然に帰るペースはもの凄く早いと実感できた調査山行だった。

来年度の山と高原地図において、吉沢杢蔵のコースは無くさねばならないだろう。

GPS軌跡(クリックで拡大)
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