写真展と4件の執筆依頼が重なり、山行写真のRAW画像の現像処理が手がつかず、2週間が過ぎてようやく森吉山の山行記録をアップすることができた。賞味期限切れで申し訳ない。

【 7/7 森吉山(1454m) 秋田・八幡平&森吉エリア 】
阿仁ゴンドラ山頂駅~石森分岐~阿仁避難小屋~稚児平~森吉山~山人平~森吉山~稚児平~阿仁避難小屋~石森分岐~森吉神社~石森~阿仁ゴンドラ山頂駅

執筆依頼があった森吉山の取材のため、未明に家を出る。
取材費は出ないので、高速は古川ICで降り、鬼首を経由し、湯沢道路を通って横手から一般道を北上した。国道105号に入ってからの道中の長さは森吉山登山の最大のネックと感じる。

今回の取材は山麓の施設等の写真が中心で、山はおまけの様な扱いだ。
朝9時にようやく阿仁ゴンドラの山麓駅に着く。この時点で家を出てから6時間が経過していた。
運転していた時間は5時間を超える。八甲田山にも行けてしまうほど長時間の運転だった。

阿仁ゴンドラの往復券は1800円。
ゴンドラ山頂駅の標高1165mまで20分で着く。初心者でも簡単に山頂を踏めるため、現在、森吉山登山のメインルートになっているのが良く理解できる。
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歩き始めて少し登ると、早速ニッコウキスゲがお出迎え。
ちょうど花の盛りの時に当たったようだ。
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この日の天気予報は秋田県のみ晴れマークだった。
しかし朝方山麓から見上げる森吉山山頂部は黒い雲に覆われていた。
こりゃ原稿とともに雑誌社に送る写真は撮れないかな、とがっかりしていたが、灌木帯まで登った時、急に山頂にかかる雲が切れた。
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石森手前の草原にはニッコウキスゲが咲き誇っている。
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石森のピークは帰路に立ち寄ることにして、分岐までピーク南側の巻き道を歩く。
正面に森吉山が望める。
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太平山地がニッコウキスゲのお花畑越しに見える。
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登山道沿いに咲くハクサンチドリ。
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なだらかな稜線歩きが続く。
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途中、小さな池が続けて現れた。
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熊除けの鐘を高らかに鳴らして阿仁避難小屋に着く。
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森吉山の登山道は整備が行き届いていて歩きやすい。
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秋田山との異名を持つ森吉山。
見渡す周辺は山に囲まれ、民家や集落は僅かしか見えない。
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咲き始めのハクサンフウロ。
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稚児平手前にたくさん咲いているハクサンシャクナゲ。
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チングルマは森吉山を代表する花だ。
以前、チングルマの盛りの時に訪れた事がある。
チングルマとイワカガミの白、ピンクのコラボが素晴らしかった。
しかしこの時は花が終わって果穂の姿に変わっていた。
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手前のフサフサした毛に見えるのがすべてチングルマの実だ。
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ベンチが設置された稚児平から山頂までは僅かな距離。
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山頂から外輪山の石森と一ノ腰(右)を見下ろす。
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360度の展望が広がる森吉山山頂。
この時、八幡平や秋田駒ヶ岳は雲がかかって見えなかった。
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山頂でおにぎり一個を食べてから山人平へ下る。
下り初めた道筋にハクサンシャクナゲが群生していた。
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6月のチングルマが盛りの頃に残る鶴ヶ岱の雪渓は完全に消えていた。
鶴ヶ岱の名前は鶴の雪形に由来する。
山人平とヒバクラ岳を眺めながら下る。
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道の両側の雪田草原にはヒナザクラが群生していた。
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チングルマの花がまだ残っている。
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コイワカガミは終盤。
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咲き残ったアカモノを見つけて嬉しくなる。
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ミヤマカラマツは咲き始め。まだ蕾ばかり。
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山人平湿原が近づくと急にコバイケイソウの花が増える。
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イワイチョウが咲く山人平湿原
8月にはミズギクの黄色い花が一面に咲くらしい。
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終盤のイワイチョウ
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ゴゼンタチバナ。
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山人平から山頂を振り返る。
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二本の木道が敷かれた山人平。
両側はチングルマの群落が広がるが写真では分かりにくい。
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チングルマは花が終わっても風情に溢れた姿を見せてくれる。
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ウラジロヨウラク
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山人平東端の西ノ又コース分岐にはベンチがあり、ザックを下ろして休憩をとる。
付近はニッコウキスゲが咲き乱れている。
背景の山はヒバクラ岳。
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森吉山山頂を振り返る。
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マスさんお手製のケーキ『ガトートロピック』はボリューム満点。
美味しいパンを食べた感じだ。
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山頂に登り返す。
陽の光が射しこみ、雪田草原は明るい雰囲気に満ちている。
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山頂直下まで登ると雲が切れた八幡平が望めた。
その他に五ノ宮岳た竜ヶ森が同定できたが、秋田駒ケ岳は以前として雲に隠れている。
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山頂から見た太平山地の全貌。
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男鹿半島と日本海の海岸線を望む。
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前森分岐まで一気に下り、登ってきた森吉山を振り返る。
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前森にある森吉神社に寄り道する。
神社に隣接する森吉避難小屋への道。
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森吉神社のご神体である冠岩
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神社に参拝した後、石森へ戻る。
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石森の山頂から前森と一ノ腰を見る。
この時、上空が黒雲に覆われて暗い画になってしまった。
約20分陽が射すのを待ったが、期待した日差しは得られなかった。
左奥には白神岳から藤里駒ケ岳、田代岳まで白神山地の主だった山がすべて見えていたが、岩木山は一瞬見えただけで雲がかかってしまった。
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行きにパスした展望台に立ち寄る。
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平日にも関わらず、多くの登山者が登っていた。
今回が4度目の森吉山行だったが、その度にいろいろな花に出会い、花の百名山に相応しい山と感じた。次の訪れる機会があれば、ヒバクラ岳コースを歩いてみたい。

帰りも往路と同じ経路で車を走らせる。
気温は31度。運転席に射し込む西日が暑い。
4時間半運転して帰宅できた。
ケチと思われそうだが、平日ETC割のない高速道を往復し、ガソリン代やゴンドラ代まで含めたトータルの経費を考えると、原稿執筆の収入に全然見合わないんですよ。

GPS軌跡(クリックで拡大)
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