以前、山仲間のマロ7さんのブログ記事で、名取丘陵の志賀高原ハイキングコースから外れた場所に天狗岩と高頭方山がある事を知った。
時間があったら歩いてみよう、と思いながらも日和っていたら2年近く経ってしまった。
【 12/24 西大森山(290m) 宮城・名取丘陵 】
旧大師温泉跡~旧大師温泉源泉~高頭方山~天狗岩~西大森山~牛道峠~大滝入口~旧大師温泉跡
家を出たのが午前10時過ぎ。
日の短い時期だが、この日の行程は短いので全然気にしない。
個人的に名取丘陵の山は自然度が高く、意外に変化に富んでいるため気に入っている。
多くの登山者は外山や五社山一帯を歩いているが、志賀高原ハイキングコース一帯は丘陵の南端で河川浸食が進み、岩場が露出しているところが多く、歩いてみると面白い発見があるところと感じている。
何時も通り旧大師温泉跡北側の駐車場に車を停めて歩き出す。
この近辺で行われていた河川工事が終わり、旧大師温泉跡に建てられていた工事用の飯場は撤去されていた。
今回は初めて歩くコースが大半を占める。
旧大師温泉源泉を目指し、大師沢の支沢に入る。

時間があったら歩いてみよう、と思いながらも日和っていたら2年近く経ってしまった。
【 12/24 西大森山(290m) 宮城・名取丘陵 】
旧大師温泉跡~旧大師温泉源泉~高頭方山~天狗岩~西大森山~牛道峠~大滝入口~旧大師温泉跡
家を出たのが午前10時過ぎ。
日の短い時期だが、この日の行程は短いので全然気にしない。
個人的に名取丘陵の山は自然度が高く、意外に変化に富んでいるため気に入っている。
多くの登山者は外山や五社山一帯を歩いているが、志賀高原ハイキングコース一帯は丘陵の南端で河川浸食が進み、岩場が露出しているところが多く、歩いてみると面白い発見があるところと感じている。
何時も通り旧大師温泉跡北側の駐車場に車を停めて歩き出す。
この近辺で行われていた河川工事が終わり、旧大師温泉跡に建てられていた工事用の飯場は撤去されていた。
今回は初めて歩くコースが大半を占める。
旧大師温泉源泉を目指し、大師沢の支沢に入る。

沢の左岸に作業道が伸びているが、その作業道が旧大師温泉の源泉まで通じているか自信はなく、ゴーロが積み重なる沢筋をそのまま積めていく。

太いケヤキの木が流水で削られた沢の際に立っている。

ゴーロの遡行は苔に薄雪が載っているため、ホールドが冷たく難儀した。
しかも意外に岩が大きいので、ルートファインディングに頭を使う。

やがて左岸の高みに天狗岩と思しき岩塔が梢越しに確認できた。
そして大きな岩場が連なっている。
この付近に旧大師温泉の源泉があると思い、ゴーロの沢筋から左岸の河岸段丘へ登る。
すると広場になった場所にコンクリートの土留め跡を見つけ、この場所が源泉だと確信した。
そして大きな岩を左に回り込むと、岩壁から湧き出す源泉を引き込む管を見つけた。

比較的新しい石祠が置かれている。
この源泉は鉱泉で大師温泉では沸かして使用していたと言われる。

祠の内部には手彫りの素朴な木像が奉納されている。

沢に戻るところから源泉を振り返る。
この場所は厳密な意味では天狗岩の基部ではない。

岩の門の様なところを通過して上流へ向かう。
段差のある大岩が多いため、この沢を下るのは危険だ。

相変わらずゴーロ帯が続く。
沢の両岸は岩場が連なっているため、難場が出てきたら逃げようがない。

こんなゴーロ滝も出てくる。
沢登りに慣れている方の同行が必要なルートだ。

やがて二股にでる。
右の小沢を登ると天狗岩の尾根筋に最短距離で登れるが、よく観察すると上部に滝がある感じだ。
また今回は高頭方山に登る目的もあるため、送電線が上部を通過する場所まで左又をつめてみる。

思惑通り、秋柴線という送電線の巡視路が現れた。
南側の高頭方山を目指し、急な巡視路を登る。

73番鉄塔に着く。

梢越しに県道25号・岩沼蔵王線が見える。

巡視路を離れ、東に急なヤブの斜面を登ると、山名板など人工物が何もない高頭方山に到着した。
木々に囲まれ景色も見えないので、休むことなく直ぐに下る。

73番鉄塔から引き返し、再び沢筋まで下る。
この下りの行程がこの日一番緊張した。
前日の雪で湿った泥が滑りまくり、滑落しないように慎重に下った。
北へ72番鉄塔を目指して登る。
南斜面なので乾いていて足が滑ることはない。

途中、クリスマスイブなのに、新鮮な状態のナメコが生えていて驚く。

72番鉄塔より北は大規模の伐採が入り、殺伐とした光景が広がっている。
中央に見える鉄塔付近が三方塚。

ここから伐採された尾根を東進して天狗岩へ向かう。
振り返ると北西に西大森山が見えている。

棘のある木々が繁茂しつつある伐採地を抜けると雑木林に入る。
緩く下っていったら、天狗岩を見下ろす急坂の手前に出た。

岩混じりの急坂を木に掴まりながら降りて天狗岩の基部に立つ。
一帯はベルト状に岩壁が連なっている。

天狗岩は急な尾根に突き出た岩塔だ。
高さは目測で20m程度か。

天狗岩から先ほど登った高頭方山を望む。

足元は奈落の底の様に沢に向かって切れ落ちている。

ザックを下ろし、カメラだけ肩掛けして天狗岩へ登ってみた。
岩塔の上部は意外に広く、木が生えていて絶頂にいる雰囲気はない。
枯れたアカマツの背後に愛宕山が見えている。

お昼は西大森山でとることにして、72番鉄塔まで往路を戻る。
伐採地にたくさん生えていたこの木。何の木だろう?

72番鉄塔から西大森山へ向かうために送電線巡視路を利用するつもりだったが、伐採のブル道で寸断されているため上手く使えない。
仕方なくブル道を利用して北上する。
途中から72番鉄塔を振り返る。

西大森山か近づいてくる。
ブル道は湿って泥どろなので、あまり気分が良いものではない。
しかもブル道は分岐が多いため、山勘を使って分かれ道をどちらに行くか決めた。

山勘が当たり、結構最短距離で志賀高原ハイキングコースへ抜けることができた。
しかし山麓で調査池や河川の治山工事が行われていた、その山の源流域で、こんな大規模な伐採作業が行われていたなんて、日本と言う国の予算の使い方のちぐはぐさに呆れてしまう。

西大森山へ急坂を登る。
ここも難所の一つ。落ち葉の下は泥道で登りでも足場が滑る。

西大森山の山頂。
古い標識は下に落ちている。
木々の間から蔵王連峰や二口山塊が見えていた。

急坂を下り牛道峠へ。
ここを右折して大滝へくだる。

この区間を歩くのは久しぶり。
右下の沢の倒木にナメコが少し生えていたが、急すぎて沢へ下れず諦める。

大滝の林道手前から下ってきた道を振り返る。
昔、初めてここを歩いた時に正面のナメ滝が大滝だと思っていた。

数台駐車できる大滝の林道終点。
大滝は右手の沢の奥にあるが今回は行かない。

旧大師温泉上部の駐車場まで勝手知ったる林道を下る。
太い木がまたがる大岩には何度見ても驚かされる。

午後2時半を過ぎると夕方の雰囲気。

無事、車に戻ってきた。
微風で寒さをあまり感じることにない師走の里山だった。

今回はバリエーションルートのためGSP軌跡はアップしません。
尚、この記事を参考に入山して事故があっても当方は責任取れませんので悪しからず。

太いケヤキの木が流水で削られた沢の際に立っている。

ゴーロの遡行は苔に薄雪が載っているため、ホールドが冷たく難儀した。
しかも意外に岩が大きいので、ルートファインディングに頭を使う。

やがて左岸の高みに天狗岩と思しき岩塔が梢越しに確認できた。
そして大きな岩場が連なっている。
この付近に旧大師温泉の源泉があると思い、ゴーロの沢筋から左岸の河岸段丘へ登る。
すると広場になった場所にコンクリートの土留め跡を見つけ、この場所が源泉だと確信した。
そして大きな岩を左に回り込むと、岩壁から湧き出す源泉を引き込む管を見つけた。

比較的新しい石祠が置かれている。
この源泉は鉱泉で大師温泉では沸かして使用していたと言われる。

祠の内部には手彫りの素朴な木像が奉納されている。

沢に戻るところから源泉を振り返る。
この場所は厳密な意味では天狗岩の基部ではない。

岩の門の様なところを通過して上流へ向かう。
段差のある大岩が多いため、この沢を下るのは危険だ。

相変わらずゴーロ帯が続く。
沢の両岸は岩場が連なっているため、難場が出てきたら逃げようがない。

こんなゴーロ滝も出てくる。
沢登りに慣れている方の同行が必要なルートだ。

やがて二股にでる。
右の小沢を登ると天狗岩の尾根筋に最短距離で登れるが、よく観察すると上部に滝がある感じだ。
また今回は高頭方山に登る目的もあるため、送電線が上部を通過する場所まで左又をつめてみる。

思惑通り、秋柴線という送電線の巡視路が現れた。
南側の高頭方山を目指し、急な巡視路を登る。

73番鉄塔に着く。

梢越しに県道25号・岩沼蔵王線が見える。

巡視路を離れ、東に急なヤブの斜面を登ると、山名板など人工物が何もない高頭方山に到着した。
木々に囲まれ景色も見えないので、休むことなく直ぐに下る。

73番鉄塔から引き返し、再び沢筋まで下る。
この下りの行程がこの日一番緊張した。
前日の雪で湿った泥が滑りまくり、滑落しないように慎重に下った。
北へ72番鉄塔を目指して登る。
南斜面なので乾いていて足が滑ることはない。

途中、クリスマスイブなのに、新鮮な状態のナメコが生えていて驚く。

72番鉄塔より北は大規模の伐採が入り、殺伐とした光景が広がっている。
中央に見える鉄塔付近が三方塚。

ここから伐採された尾根を東進して天狗岩へ向かう。
振り返ると北西に西大森山が見えている。

棘のある木々が繁茂しつつある伐採地を抜けると雑木林に入る。
緩く下っていったら、天狗岩を見下ろす急坂の手前に出た。

岩混じりの急坂を木に掴まりながら降りて天狗岩の基部に立つ。
一帯はベルト状に岩壁が連なっている。

天狗岩は急な尾根に突き出た岩塔だ。
高さは目測で20m程度か。

天狗岩から先ほど登った高頭方山を望む。

足元は奈落の底の様に沢に向かって切れ落ちている。

ザックを下ろし、カメラだけ肩掛けして天狗岩へ登ってみた。
岩塔の上部は意外に広く、木が生えていて絶頂にいる雰囲気はない。
枯れたアカマツの背後に愛宕山が見えている。

お昼は西大森山でとることにして、72番鉄塔まで往路を戻る。
伐採地にたくさん生えていたこの木。何の木だろう?

72番鉄塔から西大森山へ向かうために送電線巡視路を利用するつもりだったが、伐採のブル道で寸断されているため上手く使えない。
仕方なくブル道を利用して北上する。
途中から72番鉄塔を振り返る。

西大森山か近づいてくる。
ブル道は湿って泥どろなので、あまり気分が良いものではない。
しかもブル道は分岐が多いため、山勘を使って分かれ道をどちらに行くか決めた。

山勘が当たり、結構最短距離で志賀高原ハイキングコースへ抜けることができた。
しかし山麓で調査池や河川の治山工事が行われていた、その山の源流域で、こんな大規模な伐採作業が行われていたなんて、日本と言う国の予算の使い方のちぐはぐさに呆れてしまう。

西大森山へ急坂を登る。
ここも難所の一つ。落ち葉の下は泥道で登りでも足場が滑る。

西大森山の山頂。
古い標識は下に落ちている。
木々の間から蔵王連峰や二口山塊が見えていた。

急坂を下り牛道峠へ。
ここを右折して大滝へくだる。

この区間を歩くのは久しぶり。
右下の沢の倒木にナメコが少し生えていたが、急すぎて沢へ下れず諦める。

大滝の林道手前から下ってきた道を振り返る。
昔、初めてここを歩いた時に正面のナメ滝が大滝だと思っていた。

数台駐車できる大滝の林道終点。
大滝は右手の沢の奥にあるが今回は行かない。

旧大師温泉上部の駐車場まで勝手知ったる林道を下る。
太い木がまたがる大岩には何度見ても驚かされる。

午後2時半を過ぎると夕方の雰囲気。

無事、車に戻ってきた。
微風で寒さをあまり感じることにない師走の里山だった。

今回はバリエーションルートのためGSP軌跡はアップしません。
尚、この記事を参考に入山して事故があっても当方は責任取れませんので悪しからず。
コメント
コメント一覧 (2)
こんばんわ、ももで~す。
開発なんだか保全なんだか分かりませんね!!
治山工事で砂防ダム作った上流の森が皆伐される。
里山歩いていると何度もお目にかかる所業です。
作った砂防ダムはすぐに埋まってしまいますね。