2023年最後に登る山は白沢五山。
近場で帰省ラッシュとは無縁の山域であり、もう一つ、ある理由からどうしても山頂を踏んで置きたかった一座があった。
今回はmorinoさんとツキダテさんが同行して、賑やかな年の瀬の山行となった。
【 12/30 白沢五山(ゴロ山・370m) 宮城・仙台市近郊 】
JR陸前白沢駅~箱ノ倉山登山口~箱ノ倉山~三方分れ~前山~三方分れ~ゴロ山~岩垂山~小塚山~馬ノ神峠~大森山~馬ノ神峠~大針登山口~JR陸前白沢駅
JR陸前白沢駅からスタート。
今回、三人が個別に車で来たため、赤生木集会場のキャパを考慮し、年末で駅駐車場を利用する方は少ないだろうと判断し、駐車させていただいた。
箱ノ倉山の裾にあるため池には鉄製のフェンスが作られていた。
ため池の事故が多いし、ブラックバスの放流を阻止する対策であると思う。

近場で帰省ラッシュとは無縁の山域であり、もう一つ、ある理由からどうしても山頂を踏んで置きたかった一座があった。
今回はmorinoさんとツキダテさんが同行して、賑やかな年の瀬の山行となった。
【 12/30 白沢五山(ゴロ山・370m) 宮城・仙台市近郊 】
JR陸前白沢駅~箱ノ倉山登山口~箱ノ倉山~三方分れ~前山~三方分れ~ゴロ山~岩垂山~小塚山~馬ノ神峠~大森山~馬ノ神峠~大針登山口~JR陸前白沢駅
JR陸前白沢駅からスタート。
今回、三人が個別に車で来たため、赤生木集会場のキャパを考慮し、年末で駅駐車場を利用する方は少ないだろうと判断し、駐車させていただいた。
箱ノ倉山の裾にあるため池には鉄製のフェンスが作られていた。
ため池の事故が多いし、ブラックバスの放流を阻止する対策であると思う。

箱ノ倉山登山口からヒノキの植林地を登る。

送電線が上を横切る場所は低木が伐採され戸神山が望めるようになっていた。

箱ノ倉山南斜面を横切る。
6月ごろにマルバダケブキが咲いている場所だ。

急坂を登って箱ノ倉山に到着。

少し北側に下って上愛子小学校を見下ろす。

三方分れに向かう道から箱ノ倉山を振り返る。

morinoさんが竜に似た切り株を見つけた。

三方分れを左折して前山へ向かう。

前山には西峰と東峰があるが、GPSで標高を確認してみると東峰の方が確実に高いことが分かった。

三方分れからヤブ斜面を登り、西側からゴロ山へ達する。
この界隈で一番展望が良い山だが、泉ヶ岳や後白髪山には雲がかかって見えなかった。

五郎峠付近。
ほぼ無風でシャツ一枚でも寒くない陽気だった。

岩垂山に着く。

岩垂平まで急坂を下り、ササが被った道を小塚山へ向かう。

ゴルフボールが手掛かりになっているロープを掴んで古いブル道の法面を登る。

雑木林に囲まれ静かな小塚山に到着。

小塚山から馬ノ神峠へ下る道は足場が滑って毎度苦労する。
馬ノ神峠からこの日最後のピーク・大森山へ急坂を登る。

山頂一帯が伐採され、三角点も消失したと聞いていた大森山。
その山頂直下から重機が入り様相が変わってしまった山頂を見上げてびっくりする。

美しい雑木林の囲まれた麗しのピークは無くなり、山頂北側まで造成された山に変わっていた。

大森山はこれまで景色が見えない山だったが、現在はほぼ360度展望が広がる山になっている。
面白山は雲の中だが、戸神山はバッチリ見る。

山頂が存在した場所はご覧の通り。

雲に覆われているが蔵王連峰が望める。

雁戸山。
写真の右端の方にオボコンベが確認できた。

大東岳。

泉ヶ岳と北泉ヶ岳。
後白髪山と三峰山には雲がかかる。

南東側はグレート仙台カントリークラブの建物と、ゴルフ場を走るカートの姿が確認できた。
下部の造成した様な場所は新東北化学工業のゼオライト採掘場。
この採掘作業が終に大森山山頂まで達したのである。

東には蕃山。手前の団地は錦ヶ丘。

仙台新港と遠く金華山も見えている。

無くなった三角点の場所をGPSで確認してみる。
元々の三角点の標高は363.5m。
GPSの測定誤差はあるが、山頂が削られて多少標高が低くなってしまった感じ。

まさかゼオライトの採掘作業が大森山の山頂に及ぶとは思ってもいなかったが、この山頂自体が私有地だったのであろう。
採掘作業で山頂が無くなる例は多い。
一番有名な例は秩父の武甲山でセメント用の石灰岩採掘のために山頂が無くなってしまった。
宮城では過去に名取市高館山の西にあった一等三角点峰・大森山(235.9m)が砕石作業のため消失した例がある。私は20数年前にヤブを漕いでこのピークに登っているが、現在その一等三角点は名取市ゆりが丘の「海の見える丘公園」に同じ点名(175.2m)で移設されている。
天然ゼオライトの欠片が転がっていたので写真に撮ってみた。
ゼオライトは沸石とも呼ばれる多孔質の鉱物で、新東北化学工業で採取されたゼオライトは、工業用吸着材、呼吸性建材、床下調湿材、土壌改良材、飼料添加剤、猫砂などの製品になっている。
試しにツキダテさんが水をかけると、水分が一気に石の中に吸い込まれていった。

今後、二度と踏む事のない山頂に別れを告げて松尾観世音の石碑が立つ馬ノ神峠へ戻る。

大針登山口へ沢左岸に続く急な道を下る。

登山口近くに祀られた山神様。

イノシシ対策用の鉄扉を開け閉めして通過。

畑地の中を北へ進む。

大森山(左)と小塚山を振り返る。
この位置からだと大森山の山頂に採掘が及んでいるとは分からない。

西へ続く白沢五山の残り三山。
左から岩垂山、前山、箱ノ倉山。
この時点で午後2時半なのに日暮れが近い感じだ。

ちなみに年末だというのに未だ新鮮な状態のナメコが生えていて驚いた。
永年キノコ狩りを行っているが、年末までキノコが採れた経験は初めてである。

しかし今まで白沢五山と呼んでいた山が一つ減ってしまうのは心が痛い。
まあ人の役に立つ鉱物資源を採掘しているからしょうがない事だが・・・
余談になるが、宮城県って大森山の名がつく山が意外と多いので拾ってみた。
①気仙沼市黒沢の大森山(428.0m)
②気仙沼市と岩手県一関市の県境の大森山(759.4m)
③登米市津山の大森山(348.2m)
④七ッ森の笹倉山(別名・大森山・506.1m)
⑤仙台市青葉区芋沢・権現森北側の大森山(271m・三角点なし)
⑥仙台市青葉区上愛子五ッ森の大森山(363.5m・今回登ったピーク)
⑦川崎町大字今宿の大森山(694.7m)
⑧川崎町大字大森字南山の大森山(421.7m)
⑨亘理町字下小路の大森山(49.3m)
⑩角田市大字島田字池田の大森山(314.5m・山元町側では影倉山と呼ばれる)
これに名取市ゆりが丘の「海の見える丘公園」にある点名・大森山(175.2m)も含めて11座。
結構多いものだ。
今年も拙ブログを閲覧しただきありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

送電線が上を横切る場所は低木が伐採され戸神山が望めるようになっていた。

箱ノ倉山南斜面を横切る。
6月ごろにマルバダケブキが咲いている場所だ。

急坂を登って箱ノ倉山に到着。

少し北側に下って上愛子小学校を見下ろす。

三方分れに向かう道から箱ノ倉山を振り返る。

morinoさんが竜に似た切り株を見つけた。

三方分れを左折して前山へ向かう。

前山には西峰と東峰があるが、GPSで標高を確認してみると東峰の方が確実に高いことが分かった。

三方分れからヤブ斜面を登り、西側からゴロ山へ達する。
この界隈で一番展望が良い山だが、泉ヶ岳や後白髪山には雲がかかって見えなかった。

五郎峠付近。
ほぼ無風でシャツ一枚でも寒くない陽気だった。

岩垂山に着く。

岩垂平まで急坂を下り、ササが被った道を小塚山へ向かう。

ゴルフボールが手掛かりになっているロープを掴んで古いブル道の法面を登る。

雑木林に囲まれ静かな小塚山に到着。

小塚山から馬ノ神峠へ下る道は足場が滑って毎度苦労する。
馬ノ神峠からこの日最後のピーク・大森山へ急坂を登る。

山頂一帯が伐採され、三角点も消失したと聞いていた大森山。
その山頂直下から重機が入り様相が変わってしまった山頂を見上げてびっくりする。

美しい雑木林の囲まれた麗しのピークは無くなり、山頂北側まで造成された山に変わっていた。

大森山はこれまで景色が見えない山だったが、現在はほぼ360度展望が広がる山になっている。
面白山は雲の中だが、戸神山はバッチリ見る。

山頂が存在した場所はご覧の通り。

雲に覆われているが蔵王連峰が望める。

雁戸山。
写真の右端の方にオボコンベが確認できた。

大東岳。

泉ヶ岳と北泉ヶ岳。
後白髪山と三峰山には雲がかかる。

南東側はグレート仙台カントリークラブの建物と、ゴルフ場を走るカートの姿が確認できた。
下部の造成した様な場所は新東北化学工業のゼオライト採掘場。
この採掘作業が終に大森山山頂まで達したのである。

東には蕃山。手前の団地は錦ヶ丘。

仙台新港と遠く金華山も見えている。

無くなった三角点の場所をGPSで確認してみる。
元々の三角点の標高は363.5m。
GPSの測定誤差はあるが、山頂が削られて多少標高が低くなってしまった感じ。

まさかゼオライトの採掘作業が大森山の山頂に及ぶとは思ってもいなかったが、この山頂自体が私有地だったのであろう。
採掘作業で山頂が無くなる例は多い。
一番有名な例は秩父の武甲山でセメント用の石灰岩採掘のために山頂が無くなってしまった。
宮城では過去に名取市高館山の西にあった一等三角点峰・大森山(235.9m)が砕石作業のため消失した例がある。私は20数年前にヤブを漕いでこのピークに登っているが、現在その一等三角点は名取市ゆりが丘の「海の見える丘公園」に同じ点名(175.2m)で移設されている。
天然ゼオライトの欠片が転がっていたので写真に撮ってみた。
ゼオライトは沸石とも呼ばれる多孔質の鉱物で、新東北化学工業で採取されたゼオライトは、工業用吸着材、呼吸性建材、床下調湿材、土壌改良材、飼料添加剤、猫砂などの製品になっている。
試しにツキダテさんが水をかけると、水分が一気に石の中に吸い込まれていった。

今後、二度と踏む事のない山頂に別れを告げて松尾観世音の石碑が立つ馬ノ神峠へ戻る。

大針登山口へ沢左岸に続く急な道を下る。

登山口近くに祀られた山神様。

イノシシ対策用の鉄扉を開け閉めして通過。

畑地の中を北へ進む。

大森山(左)と小塚山を振り返る。
この位置からだと大森山の山頂に採掘が及んでいるとは分からない。

西へ続く白沢五山の残り三山。
左から岩垂山、前山、箱ノ倉山。
この時点で午後2時半なのに日暮れが近い感じだ。

ちなみに年末だというのに未だ新鮮な状態のナメコが生えていて驚いた。
永年キノコ狩りを行っているが、年末までキノコが採れた経験は初めてである。

しかし今まで白沢五山と呼んでいた山が一つ減ってしまうのは心が痛い。
まあ人の役に立つ鉱物資源を採掘しているからしょうがない事だが・・・
余談になるが、宮城県って大森山の名がつく山が意外と多いので拾ってみた。
①気仙沼市黒沢の大森山(428.0m)
②気仙沼市と岩手県一関市の県境の大森山(759.4m)
③登米市津山の大森山(348.2m)
④七ッ森の笹倉山(別名・大森山・506.1m)
⑤仙台市青葉区芋沢・権現森北側の大森山(271m・三角点なし)
⑥仙台市青葉区上愛子五ッ森の大森山(363.5m・今回登ったピーク)
⑦川崎町大字今宿の大森山(694.7m)
⑧川崎町大字大森字南山の大森山(421.7m)
⑨亘理町字下小路の大森山(49.3m)
⑩角田市大字島田字池田の大森山(314.5m・山元町側では影倉山と呼ばれる)
これに名取市ゆりが丘の「海の見える丘公園」にある点名・大森山(175.2m)も含めて11座。
結構多いものだ。
今年も拙ブログを閲覧しただきありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
コメント
コメント一覧 (6)
白沢五山が四山にということで、なんとも寂しい限りです。春先はいろいろと花も咲くいい山でした。
私も気になっていて、行きたいと思っていたのですが、この日は用事があって残念でした。年が明けたら時間を作って、早めに行ってみたいと思います。
一年間、いろいろお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
時代の要求によって山が無くなるのは仕方のないことかもしれません。
白沢五山の中では最も自然度の高い山でしたね。
平日は重機が稼働している可能性が高いので、当面の間、採掘が休みの日にしか登れないでしょうね。
今年もいろいろお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
今年の山納めが白沢五山で大森山の最後に立ち会えたと思うと感慨深いものがあります。
久しぶりに歩いて、この一帯の楽しさを再確認しました。花の季節が待ち遠しいです。
来年もよろしくお願いします。
麓から見ると山頂があんなに削りとられているとは想像もできなかったですね。
最後に登れて良かったです。
この山域、まだまだ知らないところが多そうです。
来年もよろしくお願いいたします。
今年最後に貴重な体験ができました。
ヒメシャガの時期にも歩いてみたいです。
来年もどうぞよろしくお願いいたします!
流石に今の時期は熊の痕跡はなかったですね。
ヒメシャガはフジの花が満開の時がねらい目です。
来年もよろしくお願いいたします。