正月2山目の登山は福島県伊達市山舟生の羽山に決めた。
派手さはない山だが、信仰の山なので正月気分を楽しもうと思った。
【 1/5 羽山(458m)福島・阿武隈山地 】
十王堂駐車場~羽山神社~羽山登山口~双子岩分岐~出戸羽山~中羽山~羽山(奥羽山)~三十三観音~一杯清水~赤柴~表参道鳥居~双子岩~天狗修験岩~羽山登山口~羽山神社~十王堂駐車場
この山を最初に訪れたのは20数年前でその時の記憶はまったくない。
その後。2009年4月にも登っている。
山中、ほとんど展望が利かない地味な山という印象を持っていたが、近年、三十三観音と道標が再整備された事を知り、また再訪してみたいな、と思っていた。
1月5日は風もなく穏やかな晴れて、しかも最高気温が10度以上に上がるて予報が出ていた。
低山の日だまりハイクを楽しむのにちょうど良い日である。
伊達市梁川町からのアプローチはカーナビが無いと難しい。
しかし県道101号を右折するポイントに「羽山登山口」の看板があり、羽山神社の登り口にも同様の看板が設置され、「うつくしま百名山」に選定されたメリットを感じた。
羽山神社の下にある十王堂の駐車場に車を停めて歩き出す。

派手さはない山だが、信仰の山なので正月気分を楽しもうと思った。
【 1/5 羽山(458m)福島・阿武隈山地 】
十王堂駐車場~羽山神社~羽山登山口~双子岩分岐~出戸羽山~中羽山~羽山(奥羽山)~三十三観音~一杯清水~赤柴~表参道鳥居~双子岩~天狗修験岩~羽山登山口~羽山神社~十王堂駐車場
この山を最初に訪れたのは20数年前でその時の記憶はまったくない。
その後。2009年4月にも登っている。
山中、ほとんど展望が利かない地味な山という印象を持っていたが、近年、三十三観音と道標が再整備された事を知り、また再訪してみたいな、と思っていた。
1月5日は風もなく穏やかな晴れて、しかも最高気温が10度以上に上がるて予報が出ていた。
低山の日だまりハイクを楽しむのにちょうど良い日である。
伊達市梁川町からのアプローチはカーナビが無いと難しい。
しかし県道101号を右折するポイントに「羽山登山口」の看板があり、羽山神社の登り口にも同様の看板が設置され、「うつくしま百名山」に選定されたメリットを感じた。
羽山神社の下にある十王堂の駐車場に車を停めて歩き出す。

十王堂に参拝。

羽山神社へ急な車道を登っていると、左手に秋葉神社の石碑が立っている。
その奥にカシの巨木が生えてた。

羽山神社にお参りする。
この神社では毎年11月に秋季例大祭の山車祭りが開催されるという。
300年以上の歴史を持つこの山車祭りは、各地区から造花などで飾った山車が、太鼓を打ち鳴らしながら地区内を練り歩く貴重なお祭りらしい。

羽山神社から長閑な山村の中を登る。

道端に張り出した木にザクロの実がなっていた。

今は珍しい土壁の倉庫の横を歩く。

羽山林道に出合って左折。
その先にある天狗岩の基部に羽山登山口がある。

登山口から吾妻連峰が望めた。

少しの間、竹林の中を進む。

すぐに双子岩への分岐に着くが、左折して出戸羽山へ向かう。
スギ林の急坂を一気に登る。

以前歩いた時は出戸羽山の山頂直下は伐採されていて西側の展望が利いたと思う。
しかし現在は雑木が伸びて展望は木々の隙間から辛うじて安達太良山が望めるのみとなっていた。

出戸羽山の山頂に到着。

出戸羽山の石祠には大山祇神が祀られている。

出戸羽山から東側はスギ林の中を歩く。
少し登ったところに中羽山の標識が立っている。

右手に少し下った場所に月読命を祀る石祠を見つけることができた。

羽山山頂へロープが設置された急坂を登る。

スギ木立に囲まれた羽山(奥羽山)山頂に到着。

羽山神社奥の院の鞘堂が立つ落ち着いた雰囲気の場所だった。
出戸羽山、中羽山、羽山の三山は出羽三山に似せて、霊を勧請する山であるといわれている。
お堂の中には新年の玉串が奉納され、地域の方々の心の拠り所になっている印象を持った。

山頂からは梢越しに吾妻連峰が何とか見えていた。
それにしても1月とは思えない雪の少なさに驚く。

2009年の時は三十三観音を途中まで見て引き返したが、今回は一杯清水まで行ってみようと、稜線を東進する。

次の小ピークの手前から三十三観音が始まる。
最初は何故か番外の石祠から始まる。

嬉しいことに三十三観音の一番札所の起点となる場所から北側の展望が得られた。

南蔵王の山々が一望できる。
手前、集落がある上部の山は和田山。

視線を右に振ると青麻山が見渡せた。
西側山腹の造成中の太陽光発電施設が痛々しい。

北には船形連峰と泉ヶ岳も見える。

羽山三十三観音は江戸末期から明治初期にかけて山舟生村の熱心な信者が中心となり建立されたという。伊達地方には秩父三十四観音を模した伊達準三十三観音の札所があり、この羽山三十三観音を巡るだけで、伊達準三十三観音をお参りするのと同じ功徳があると信じられていた。
赤い岩を使った石祠は屋根だけになっていたり、倒れていたりしていたため、地元の方々から寄付を募り、2017年に改修されたのが今の三十三観音だ。

新旧とり合わせて三十三観音の石祠が稜線上に並んでいる。

小さな鞍部には土塁が見られた。

三十三観音の中で一つだけ六角形の屋根を持つ六角堂。

いったん途切れた三十三観音が再び現れる。

これが三十三札所。

ショウジョウバカマ群生地に蕾が少しだけ開いていたショウジョウバカマがあった。

やがて赤柴分岐に着く。
一杯清水はすぐそこ、の標識が立っている。

アカマツ林の斜面にある一杯清水。

一杯清水は小さな水たまりで飲めるような状況にはない。
奥に三十四札所の石祠が立っている。
三十三観音なのに三十四あると訝しく思っていたが、秩父三十四観音を模しているからなのであろう。

赤柴分岐まで戻り、左折して少し急な坂を下る。
途中、風が吹き抜けない日だまりの登山道脇に腰かけ昼食をとる。
デザートはマスさんお手製のケーキ「柚子ぱうんど」。
餡子の甘さと柚子の酸味がとてもマッチする美味しいケーキだった。

休憩が終わり歩き出すと登山道が地滑り被害を受けている場所があった。
倒木は片付けられ、滑った地盤は安定しているので、通過にはいっさい支障がない。

首なし地蔵の看板の奥に上半身が折れて消失しているお地蔵様があった。

やがて山道は林道に変わる。
右手に民家がある場所で出ると、ネコヤナギ?の新芽がほころんでいるのを見つけた。
触ると猫の毛の様に柔らかい。

赤柴地区上部の畑地に沿って緩く下る。

羽山神社の道標のあるT字路を右折。
林道を登っていくと植林されたサクラ並木を通過する。
羽山さくらとイラスト看板に記載されている場所だ。

羽山神社の駐車場を通り、西側へ下っていく道に入る。
すぐに羽山神社参道の鳥居が建っている。

日だまりの南斜面を緩く下っていく。
3月ごろの里山を歩いているような感じがする。

パックリと大岩が割れた双子岩。
写真手前の小さな石祠は童双神。

双子岩の下部に犬の横顔に似た岩があった。

途中、左折する下山路の標識を無視して広い作業道を下っていたら、きつね遊び岩を見逃してしまったようだ。
その先に「←天狗修行岩」の看板があるが、その岩場が何処か全然分からない。
本来の下山路に降りてみると今度は「どんどめき」の看板が・・・
「どんどめき」ってなんだ???

スマホで調べてみるとネット上に以上の様な説明がアップされていた。
【この地方の方言で、石が重なって空洞になり歩くたびに「どんどん」と音がする「どんど道」が訛った言葉らしい。】
もしかして道の下部にある積み重なった大岩群の事を指すのか、と道のない斜面を下ってみたらこの景色。この写真はほんの一部分で、積み重なった岩の範囲は広い。

もう一度、下山路上部の作業道に戻り、天狗修験岩が何処かを確認してみる。
この標識の近くに岩場はない。

赤い矢印に従い、下ってきた作業道を登り返すと、北側の斜面に大きな岩が露出した場所がある。
上部の大岩は高さ10mぐらいありそうだ。
薮を漕いで岩場まで登るのも疲れるので止めた。

天狗修験岩の看板から少し下り、右手に斜面を回り込んでいくと、出戸羽山の分岐に戻れた。
後は往路を下るのみ。
集落の畑地の法面にオオイヌノフグリがたくさん咲いていた。

十王堂の駐車場に停めた車に戻り、羽山の全景写真を撮るために、良さそうな場所まで車で移動する。
南西側から出戸羽山、中羽山、羽山の三山が望め目的を達成できた。

帰路、車のヒーターを止めても暑く感じる陽気だった。
1月でこの暖冬は過去に記憶がない。
GPS軌跡。

羽山神社へ急な車道を登っていると、左手に秋葉神社の石碑が立っている。
その奥にカシの巨木が生えてた。

羽山神社にお参りする。
この神社では毎年11月に秋季例大祭の山車祭りが開催されるという。
300年以上の歴史を持つこの山車祭りは、各地区から造花などで飾った山車が、太鼓を打ち鳴らしながら地区内を練り歩く貴重なお祭りらしい。

羽山神社から長閑な山村の中を登る。

道端に張り出した木にザクロの実がなっていた。

今は珍しい土壁の倉庫の横を歩く。

羽山林道に出合って左折。
その先にある天狗岩の基部に羽山登山口がある。

登山口から吾妻連峰が望めた。

少しの間、竹林の中を進む。

すぐに双子岩への分岐に着くが、左折して出戸羽山へ向かう。
スギ林の急坂を一気に登る。

以前歩いた時は出戸羽山の山頂直下は伐採されていて西側の展望が利いたと思う。
しかし現在は雑木が伸びて展望は木々の隙間から辛うじて安達太良山が望めるのみとなっていた。

出戸羽山の山頂に到着。

出戸羽山の石祠には大山祇神が祀られている。

出戸羽山から東側はスギ林の中を歩く。
少し登ったところに中羽山の標識が立っている。

右手に少し下った場所に月読命を祀る石祠を見つけることができた。

羽山山頂へロープが設置された急坂を登る。

スギ木立に囲まれた羽山(奥羽山)山頂に到着。

羽山神社奥の院の鞘堂が立つ落ち着いた雰囲気の場所だった。
出戸羽山、中羽山、羽山の三山は出羽三山に似せて、霊を勧請する山であるといわれている。
お堂の中には新年の玉串が奉納され、地域の方々の心の拠り所になっている印象を持った。

山頂からは梢越しに吾妻連峰が何とか見えていた。
それにしても1月とは思えない雪の少なさに驚く。

2009年の時は三十三観音を途中まで見て引き返したが、今回は一杯清水まで行ってみようと、稜線を東進する。

次の小ピークの手前から三十三観音が始まる。
最初は何故か番外の石祠から始まる。

嬉しいことに三十三観音の一番札所の起点となる場所から北側の展望が得られた。

南蔵王の山々が一望できる。
手前、集落がある上部の山は和田山。

視線を右に振ると青麻山が見渡せた。
西側山腹の造成中の太陽光発電施設が痛々しい。

北には船形連峰と泉ヶ岳も見える。

羽山三十三観音は江戸末期から明治初期にかけて山舟生村の熱心な信者が中心となり建立されたという。伊達地方には秩父三十四観音を模した伊達準三十三観音の札所があり、この羽山三十三観音を巡るだけで、伊達準三十三観音をお参りするのと同じ功徳があると信じられていた。
赤い岩を使った石祠は屋根だけになっていたり、倒れていたりしていたため、地元の方々から寄付を募り、2017年に改修されたのが今の三十三観音だ。

新旧とり合わせて三十三観音の石祠が稜線上に並んでいる。

小さな鞍部には土塁が見られた。

三十三観音の中で一つだけ六角形の屋根を持つ六角堂。

いったん途切れた三十三観音が再び現れる。

これが三十三札所。

ショウジョウバカマ群生地に蕾が少しだけ開いていたショウジョウバカマがあった。

やがて赤柴分岐に着く。
一杯清水はすぐそこ、の標識が立っている。

アカマツ林の斜面にある一杯清水。

一杯清水は小さな水たまりで飲めるような状況にはない。
奥に三十四札所の石祠が立っている。
三十三観音なのに三十四あると訝しく思っていたが、秩父三十四観音を模しているからなのであろう。

赤柴分岐まで戻り、左折して少し急な坂を下る。
途中、風が吹き抜けない日だまりの登山道脇に腰かけ昼食をとる。
デザートはマスさんお手製のケーキ「柚子ぱうんど」。
餡子の甘さと柚子の酸味がとてもマッチする美味しいケーキだった。

休憩が終わり歩き出すと登山道が地滑り被害を受けている場所があった。
倒木は片付けられ、滑った地盤は安定しているので、通過にはいっさい支障がない。

首なし地蔵の看板の奥に上半身が折れて消失しているお地蔵様があった。

やがて山道は林道に変わる。
右手に民家がある場所で出ると、ネコヤナギ?の新芽がほころんでいるのを見つけた。
触ると猫の毛の様に柔らかい。

赤柴地区上部の畑地に沿って緩く下る。

羽山神社の道標のあるT字路を右折。
林道を登っていくと植林されたサクラ並木を通過する。
羽山さくらとイラスト看板に記載されている場所だ。

羽山神社の駐車場を通り、西側へ下っていく道に入る。
すぐに羽山神社参道の鳥居が建っている。

日だまりの南斜面を緩く下っていく。
3月ごろの里山を歩いているような感じがする。

パックリと大岩が割れた双子岩。
写真手前の小さな石祠は童双神。

双子岩の下部に犬の横顔に似た岩があった。

途中、左折する下山路の標識を無視して広い作業道を下っていたら、きつね遊び岩を見逃してしまったようだ。
その先に「←天狗修行岩」の看板があるが、その岩場が何処か全然分からない。
本来の下山路に降りてみると今度は「どんどめき」の看板が・・・
「どんどめき」ってなんだ???

スマホで調べてみるとネット上に以上の様な説明がアップされていた。
【この地方の方言で、石が重なって空洞になり歩くたびに「どんどん」と音がする「どんど道」が訛った言葉らしい。】
もしかして道の下部にある積み重なった大岩群の事を指すのか、と道のない斜面を下ってみたらこの景色。この写真はほんの一部分で、積み重なった岩の範囲は広い。

もう一度、下山路上部の作業道に戻り、天狗修験岩が何処かを確認してみる。
この標識の近くに岩場はない。

赤い矢印に従い、下ってきた作業道を登り返すと、北側の斜面に大きな岩が露出した場所がある。
上部の大岩は高さ10mぐらいありそうだ。
薮を漕いで岩場まで登るのも疲れるので止めた。

天狗修験岩の看板から少し下り、右手に斜面を回り込んでいくと、出戸羽山の分岐に戻れた。
後は往路を下るのみ。
集落の畑地の法面にオオイヌノフグリがたくさん咲いていた。

十王堂の駐車場に停めた車に戻り、羽山の全景写真を撮るために、良さそうな場所まで車で移動する。
南西側から出戸羽山、中羽山、羽山の三山が望め目的を達成できた。

帰路、車のヒーターを止めても暑く感じる陽気だった。
1月でこの暖冬は過去に記憶がない。
GPS軌跡。

コメント
コメント一覧 (4)
こんばんわ、ももで~す。
ほぼ地元なのに登ったことがありませんでした~
なんだか藪漕ぎの山かなと・・・
これは行ってみないとですね。
あと、余談になりますが。
赤い岩は梁川あたりで産出する「赤滝石」と呼ばれる石で、
赤色を呈した柔らかい火性岩?で、石碑や竈、家の基礎や石垣などに利用されてきました。
その様子はあちこちで見られますが、今は産出されていないようですね。
以前より登山道が整備されて歩きやすくなった印象です。
眺望はイマイチですが、信仰の見どころが多い山だと感じました。
三十三観音の寄進看板に「赤だき石」と書かれていて、ネットで調べたのですが分かりませんでした。
貴重な情報をありがとうございます。
春を感じられた楽しいハイクでした♪
口福なケーキタイムも。ありがとうございました。
番外の観音様、何故そんな扱いになったのでしょうかね。
天狗修行岩はあの岩場全体を指すのか、もう少し標識に説明が欲しかったと思います。
しかし1月とは思えない陽だまりハイクでしたね。