土曜日は天気が良く山日和だったが、夕方から山形市で新年会があったので山には行かなかった。
夜10時過ぎに帰宅したため、翌日の山は近場を軽く歩いてくることにした。
maronnさんとは久しぶりの山行である。

【 2/16 中ノ森(295m)から鹿ノ上山(326m) 宮城・仙台市近郊 】
中ノ森登山口~中ノ森~赤石山西峰~赤石山~赤石山西峰~鹿ノ上山~鹿ノ上林道~中ノ森登山口

中ノ森は以前出版された「分県登山ガイド 宮城県の山」には掲載されていたが、新版から削除したため、近年登山者の数が減っている感じだ。
私もしばらく登っていなかったんので、久々に歩いてみたくなった。
しかし山頂往復だけでは歩き足りないため、ほぼ道のない尾根を鹿ノ上山まで周回するルートを採った。

赤い鳥居が立つ中ノ森登山口。
奥に見えるのが中ノ森。
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登り始めは手入れされた竹林の中を進む。
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竹林が終わり、スギ林の中を直登するとお長床が建っている。
中に祠が祀られていて、山頂の愛宕神社と五祭神が合祀されているとか。
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ステップの薄い急坂を登ると、スギ林から雑木林に変わり、つづら折りの道になる。
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コナラやケヤキ、モミが生える雑木林の中の登りが続く。
道はよく整備されている。
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道が平になったと思った瞬間、そこが中ノ森(愛宕山)の山頂だ。
六基の石祠が並んでいる。左から塩釜、月山、古峰、愛宕、大雷、八雲神社。
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以前、山頂は南西方面の景色が見渡せたが、今は手前の木々が少し邪魔で、葉が茂る頃にはほとんど展望がなくなるであろう。
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六基の石祠が並ぶ広場から奥に進むと三角点がある。
点名は亀ヶ森。山頂が砕石の採取で消失した東隣の亀ヶ森の三角点を移設したらしい。
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中ノ森山頂から北尾根を下る。
西尾根には顕著な踏み跡があるが、北尾根の踏み跡は以前よりかなり薄くなった。
ヤブを掴みながら北尾根の急坂を下る。

鞍部から暗いスギ林を北へ進む。
林床の低木が少なく、広い尾根ながら迷わず歩ける。
小ピークから少し下ると、送電線の巡視路に出る。右折して下った先に見覚えのある表示が残っていた。
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送電線鉄塔の建つ赤石山西峰への登りはステップが薄くなかなか大変だ。
この日は土が乾いているので何とか滑らず登れたが、湿った土の場合は登りで滑落しそうな感じ。
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赤石山西峰に着く。
この日唯一の展望が広がる山頂だ。風はあるが気温が高いのでさほど寒くない。

左の採石場で削られた山が亀ヶ森。
我々は右の中ノ森からほぼ道の無い尾根を歩いてきた。
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西峰から見る鹿ノ上山はなかなか重量感溢れる山容をしている。
背後の蔵王連峰には雲がかかていた。
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西を望むと、手前に大倉山、その奥に仙台神室が見える。
左手の鞍部は笹谷峠。
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山頂に雲がかかる大東岳
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北は笹倉山と七ッ森の大倉山、撫倉山、松倉山が見える。
手前の団地は錦ヶ丘。
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北東方面に伸びる送電線の先に見えるのは萱ヶ崎山
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赤石山を踏んだ後に休憩を取ることにして、送電線巡視路を東に進む。
鉄塔下では見えなかった泉ヶ岳と三峰山、後白髪山が見えてくる。
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途中で送電線巡視路を離れ、薄い踏み跡を東へ少し登ると、そこが赤石山の山頂だ。
山名板も展望もない地味なピークだった。
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赤石山西峰に戻り、そこで腰を下ろして、マスさんが持たせてくれた手作りのチョコレートケーキ「テリーヌショコラ」を食べる。春を思わせる陽気の中で食べるケーキと温かいコーヒーは美味しかった。
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鹿ノ上山までは過去に2度歩いた尾根にルートを採る。
最初は登山道と言っても過言ではない踏み跡が続いた。
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樹林の隙間から中ノ森を見る。
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赤石山西峰に建つ送電線鉄塔を振り返る。
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尾根の傾斜がきつくなったところで踏み跡が消えた。
地図アプリで確認すると、本来下るべきルートから左へ外れていた。
尾根上に赤テープなどのマーキングは一切なく、尾根から右の斜面に折れる箇所を気にせずに、尾根を直線的に下ってしまった感じだ。
登り返すのも面倒くさいので、低木薮がうるさい斜面を北へトラバースして、正規の尾根に合流する。

合流した尾根上から見た鹿ノ上山。
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本来下るはずだった斜面を振り返る。
写真中ほどの斜面を右から左へトラバースして。
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再び顕著な踏み跡がある尾根を進む。雪に時間が経った単独の足跡が残っていたが、何処から登って何処に下ったのかは不明。

途中、あがりこのケヤキがあった。
尾根の左手はスギ林、右は雑木林の植生が続く。
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この日、確認したかったのは、過去にみやぎ里山文庫で書かれていた鹿ノ上林道へ下る道が今でも残っているか、という点だったが、鞍部付近に以前あった標識や踏み跡は完全に消えていた。

鞍部から鹿ノ上山への登りがこの日一番の難所だった。
雪が解けて湿った土が滑る滑る。
その上ステップが無く、手掛かりになる木も無い。
山頂に着いた後、この尾根を北側の鞍部まで下るのは危険と判断した。
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急登の途中、登ってきた斜面を振り返る。
写真では全然斜度や高度感がでない。
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頂稜のスギ林と雑木林の植生界を少し西側に回り込み、斜度が緩くなった場所から山頂を目指す。
鹿ノ上山山頂は西側が雑木林、東側がスギ林。三角点は無く、二つの山名板が設置されていた。
樹林に囲まれ展望皆無なので、写真を撮っただけで直ぐに下山を始める。
この山には今回を含めて3回登ったが、ピークハント以外に見るべきところは無い。
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南東側の送電線鉄塔に下るのが最も近道だが、上手く尾根に乗れる自信がないため、出来るだけ斜度のない東斜面を直降する。
足元がスギの落ち葉でふかふか状態。しかもほとんど滑らないため、掴む低木が無くても怖い思いをせずに下れた。下って行く斜面が見通せるところが良い。
しかし斜度のキツさを考えると、この下ったルートを登りに使うのはお勧めできない。

やがて鹿ノ上林道がスギの木の間から見えてきた。
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上手い具合にほとんど法面がない場所から林道に降り立てた。
後は少しの間、林道を南へ進む。
途中、萱の原の奥に中ノ森が見える場所がある。
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林道から左折する場所が先に見える看板の所と思い込み、少し行き過ぎたが、直ぐに気がついて少し戻った。沢に出る手前で鹿ノ上山が見えた。
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パイプを横にした仮設の橋を渡り、今は使われていない農業用の導水路に沿った山道を辿る。
舗装道路に出ると中ノ森登山口は直ぐだった。
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