北東北の天気が良いので、まだ樹氷が見られる森吉山に日帰り登山を試みた。
今回はmaronnさんとFさんが一緒。平日ながら3人でガソリン代と高速料金を割れば、そんなに大きな出費ではない。

【 3/10 森吉山(1454m) 秋田・森吉山 】
阿仁ゴンドラ山頂駅~石森~阿仁避難小屋~森吉山~阿仁避難小屋~石森~森吉神社~石森~阿仁ゴンドラ山頂駅

自宅を朝4時半に出発。
東北道を北上していくと、久しぶりに昇る朝日が見えた。
盛岡ICから国道46号を西進。田沢湖を通過して国道105号の合流。
仙北市と北秋田市の境にある峠と、国道105号を右折して阿仁スキー場へ向かう12kmの道は、前日降ったと思われる雪が路面に残っていた。高速を降りてから阿仁スキー場までトータル108km。これが意外に時間がかかる。

阿仁ゴンドラの始発は9時。約30分前に駐車場に着く。
ゴンドラは往復2000円。これは今の物価高の時代を考えるとお安い。
標高差630mを歩いて登ったら夏道でも2時間かかるところが、たった17分で標高1170mのゴンドラ山頂駅に着いてしまう。山頂までの標高差は284m。現在ここがメインコースになっている理由が良くわかる。
20250310001

ゴンドラ山頂駅を出てすぐにスノーシューを装着する。
標高1230mまでは、樹氷見物の観光客用のために圧雪車で雪が踏みかためているようだ。
晴天の予報だったが、太平山地の山は雲に隠れている。
20250310005

ゴンドラに乗車している最中、ブナの美しい霧氷に感激した。
山頂駅付近はオオシラビソの植生に変わるが、見下ろす中腹のブナの森に魅了された。
20250310012

自在にトレースを刻む山スキーヤーの背後に森吉山頂が見える。
石森南面の樹氷は未だ健在だ。
20250310015

森吉避難小屋と森吉神社が見えてくる。
20250310019

樹氷の写真を何枚も撮っていて先に進まない。
20250310022

20250310026

20250310028

Fさんは初めて樹氷を見るらしく感激していた。
20250310033

雪庇の上から見た森吉山
20250310038

下部の平坦な場所まで樹氷見学ツアーの時は登るらしい。
20250310046

無立木の石森の山頂に着く。
帰りに立ち寄る予定の森吉避難小屋の奥に一ノ腰のピークが見える。
20250310048

石森から見た森吉山
ここまで50ショット程度撮影していたが、このショットからまたカメラの設定が初期化されていて、JPEGのデータに変わってしまった。
20250310053

ペンタックスK1markⅡを使い始めて約4年半。
寒くなってから頻発する設定初期化のトラブルの原因は、やはり内蔵バッテリーの不調によるものらしい。おそらく内部のコンデンサーが故障したのであろう。

今回は気がつかない内に13ショット撮影してしまったが、雪山で見難い液晶画面を見ながら、購入時と同じ、言語や日時の入力設定をするのは厳しいので、初期化されたままに、そこからは電源を入れっぱなしで撮影を続けた。

初期化と同時の撮影データのナンバリングがゼロに戻り、WBがオート、ISO感度オートで上限3200の可変モード、絞りはF8、露出補正は±0、そしてJPEGのみの記録になってしまう。
それを雪山用の設定に立ち止まって変更した。
先般の面白山では、上記の設定に初期化されていたのに気がつかず、窮屈なカメラバックから雪山用の手袋をしてカメラを取り出すときに、電源が入って、カスタムイメージがモノクロに知らぬうちに変更になっていた。

現在のデジカメはパソコンと同じ精密機械なので、使い方にもよるが、5年程度で何等かのトラブルが発生するのかもしれない。
今回のトラブルは修理に出すと基盤交換になると思う。
お金はかかるが、新品を買いなおすより安価で済む。
問題は約2週間の修理期間中の代替機で、同じく5年使ってAFセンサーに不調を来したペンタックスK3を引っ張り出してきて、MFで撮影するしかないと思う。

このショットから再びRAWで撮影。
JPEGと何処が違うの? と言われそうだが、レタッチ耐性が高く、諧調がより豊かになる。
ましてブログにアップした写真はデータを極限まで軽くしているし・・・
20250310057

石森南面の松倉沢源頭の樹氷原。
20250310064

連瀬川源頭の大きな樹氷は崩壊期に入っている。
最盛期に見たら素晴らしい光景が広がるだろう。
20250310067

阿仁避難小屋直下の樹氷と森吉山。
20250310071

空は快晴。風も弱く、ジャケットを着ていると凄く暑い。
20250310076

石森から一ノ腰に伸びる森吉カルデラの外輪山。
20250310081

緩やかな雪原が広がる稜線を振り返る。
20250310085

雪に埋もれた阿仁避難小屋は除雪作業の真っ最中。ご苦労さまです。
20250310086

阿仁避難小屋から見た森吉山
20250310088

この付近から山頂までは赤テープが付いた目印の竹竿が無くなる。
夏道は一度北側に迂回するが、冬は山頂まで直登となる。
20250310095

密生度が高い樹氷群。
20250310096

撮影にいいアングルがないか左右をキョロキョロしながら歩き、撮影の度に立ちどまっているので、本当に先に進まない。
20250310101

戸鳥内沢右岸尾根の向こうに白子森(中央)と太平山が見えた。
20250310111

中央右の出っ張りが森吉山山頂。
20250310116

戸鳥内沢左岸の樹氷群。
20250310117

20250310120

森吉山山頂に到着。
誰かが山頂標識を見えるように掘り出してくれていた。
この標識で1本独立して立っているのに、風上側のエビの尻尾がここまで発達するとは驚きだ。
20250310121

山頂から八幡平と岩手山が見えるので、山頂台地の東端まで行ってみる。
20250310123

先ずはお腹が空いたので食事をとる。
食後に食べた、マスさんお手製の和菓子『香梅』が美味しい。
姫かのこ、という甘い豆をねりきりで覆った上品な生菓子だった。
20250310131

休憩中に八幡平と岩手山がよりクリアに見えてきたので再撮影。
20250310135

岩手山のアップ。
20250310137

北東には五ノ宮岳と皮投岳、そして七時雨山が確認できた。
残念ながら八甲田山は雲がかかって見えない。
20250310148

北には未踏の竜ヶ森
岩木山も今回は雲の中。
20250310147

そして眼下にヒバクラ岳と山人平が見渡せた。
チングルマの最盛期に再訪したいものだ。
20250310142

名残惜しい山頂を後に下山開始。
山頂標識のところから石森から一ノ腰の稜線を見下ろす。
20250310159

この写真では分かりにくいが、肉眼では男鹿半島も見えていた。
20250310164

山頂では流れる雲に隠れて見えなかった秋田駒ヶ岳が姿を現す。
20250310173

だいぶ除雪作業が進んだ阿仁避難小屋付近から一ノ腰を望む。
20250310177

maronnさんとFさんの視線の先には、上を向いて鳴いているアヒル?とチンアナゴもしくは蛇に似た雪の造形が見られた。
20250310180

景色を眺めながらの下りは快適。
20250310181

連瀬沢源頭の樹氷を再び眺め。
20250310184

石森へ登り返し。
天気に誘われ登りにきた、多くの登山者やスキーヤーのトレースがついている。
20250310188

カメラが初期設定されJPEGでしか撮れなかった森吉山を再び撮影。
20250310192

石森から森吉避難小屋へ寄り道する。
20250310195

森吉神社とご神体の冠岩。
20250310196

森吉神社前から見る森吉山の姿はとても優美だ。
20250310202

石森へ戻り、トレースが入り乱れた稜線をゴンドラ山頂駅まで下る。
写真はアップしないが、この時は白神岳も見えていた。
20250310207

想像以上に晴れて穏やかな雪山を満喫できた一日だった。
遠出した甲斐があった。

帰路、田沢湖のたっこ像に寄り道する。
バス2台分の中国の団体客が現地にいて驚いた。
20250310212

GPS軌跡。
20250310208