6日は久しぶりに東北地方が全て晴れの天気予報。
マスさんと雪山装備を調達したMさんを連れて、2023年3月11日以来2年ぶりに大頭森山に行く事になった。Mさんは初めての雪山なので、最初から森林限界の山に連れていくことを控え、安全かつ展望が素晴らしい大頭森山が最適と考えた。

【 4/6 大頭森山(984m) 山形・朝日連峰前衛 】
大井沢根子の通行止めゲート~入山地点~稜線~大頭森山(往復・一部北側の別ルートを下っている)

流石に4月になると県道27号は通行止めゲートから先も除雪されていた。
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右手の小さな沢状を登る入山地点も除雪され、雪の段差があり上に上がれない。
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ガードレールの切れ目まで戻り、そこから山に入る。
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入山してみると雪が固いので、アイゼンを装着して登ることにした。
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流石に4月になると根開きが見られ、春山といった感じになる。
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伐採地に出たら、月山に薄雲がまとわりついて写真にならない。
前回と違い今回は正規?の雪山ルートを採る。

ブナの二次林の中を小さなアップダウンを繰り返して登る。
後から先頭を歩くマスさんにルートを指示する。
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木々の間から目指す大頭森山が見える
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気温の上昇とともにアイゼンつぼ足では踏み抜きが多くなり、途中でワカンに換装した。
Mさんにはワカンを貸し、私はスノーシューで登る。

中腹は尾根を忠実にたどるのが難しく、小さな沢状を登る箇所もある。
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傾斜の緩い場所から左手の尾根に登る。
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伐り残したブナの古木のところで休憩を取る。
この先は斜面の傾斜が増すのだ。
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910mピーク南側の稜線に乗り上げる。
日差しが流れてくる雲に隠れる中、雪庇の張り出した910mピークを越える。
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このピーク一帯は太いブナの木が多い。
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前回も写真を撮った三本株立ちのブナ
写真より実際に見ると太い木だ。
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三本株立ちのブナの写真を撮っていると、先頭を行く二人は大頭森山の登りに取り掛かっていた。
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稜線の東側を見る。
奥羽山脈は霞んで見えない。
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大頭森山まで標高差70mの急斜面を登る。
小さな雪面の段差を左右に避けながら一歩一歩標高を上げる。
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山頂に建つ展望台が見えてみた。
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まだ雲が陽の光を隠す中、大頭森山の山頂に到着。
展望台の屋根の一部が大雪の影響か?壊れている。
冬季は下部が雪囲いされていて、展望台の上には登れない。
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南北に広い山頂の北端まで行って月山を望む。
月山までの直線距離は22km。
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山頂の南斜面は朝日連峰の大展望台だ。
腰を下ろしてお昼の休憩を取る。
風は弱く、ジャケットを着れば全然寒くない。
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マスさんお手製のケーキ『ムース小豆・あん』を三分割して食べた。
あんこのムースとスポンジが層になったケーキで、朝日連峰の大観を眺めながら贅沢なコーヒータイムを過ごした。
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山頂に着いた時間帯は朝日連峰の寒江山以北に薄い雲がかかっていたが、時間の経過とともに雲は消え、小朝日岳から以東岳まで、朝日連峰の主稜線が完璧に見えてきた。
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左から小朝日岳、大朝日岳、中岳、西朝日岳、竜門山。
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ここからレンズを望遠ズームに変えて撮影。
修理に出していたペンタックスK1-Ⅱが6日に戻ってくるので、この日もAFセンサー不調で、ほとんどMFでしか撮影できないペンタックスK3を持ち出した。
しかしコントラストの強い雪山はMFでもピントが合わせやすいことが分かった。

小朝日岳と大朝日岳のアップ。
大朝日岳までの直線距離は13kmと近い。
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中岳、西朝日岳、竜門山。
写真では分からないが、拡大すると竜門小屋も確認できた。
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3つのピークが並ぶ寒江山
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そして連峰北の重鎮・以東岳
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以東岳以北の障子ヶ岳や赤見堂岳は木々が邪魔してほとんど見えない。
展望台の上からは見られるが、ここまで素晴らしい景色を堪能できれば満足できた。

再び月山を見たら、手前に薄い雲がかかっていた。
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相変わらず奥羽山脈はほとんど見えない。
白鷹山が霞む。
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南には奥に頭殿山が見える。
以前、右手前の明手山に立ち寄ったが、雪が柔く行くのも大変なので、今回も割愛した。
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スノーシューの場合、大頭森山南斜面の急坂はジグザグにルートを採って下る。
それでもザラメ雪の上に薄く新雪が乗った雪面は良く滑った。

日差しが陰った910mピークへ登り返す
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途中まで往路のトレースに忠実に下る。
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登りで休憩した付近から往路のトレースを外れ、県道27号へ出るルートに入る。
途中、登ってきた大頭森山が見えた。
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この小尾根を下れば県道27号は近い。
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県道27号に出る。
ここまで除雪され、雪の壁がある事を心配していたが、まだこの付近まで除雪は進んでおらず安心した。
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小さな尾根を巻き気味に登り返すと、展望が素晴らしい伐採地に出る。
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朝、雲がかかっていた月山が寒河江川の奥にくっきり見える
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石見堂岳と赤見堂岳。
この日も天気に誘われて、登った登山者が多かった模様。
朝方、車道の駐車可能な場所は全て満車になっていた。
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ここから見る竜ヶ岳は立派だ。
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竜ヶ岳の左奥には天狗相撲取山が顔を出していて、頂稜の下に天狗小屋も確認できた。
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二ッ石山の稜線の奥に見える以東岳
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伐採地から再び往路のトレースに合流し、入山地点まで一気に下る。
後は除雪された県道を歩いて車に戻った。
この日会ったのは若い単独の男性だけの静かな山だった。

GPS軌跡。
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