ミスミソウの名所としてこの時期多くの登山者を集める万寿山。
これまで混雑を嫌って訪れることは無かったが、ミスミソウ追っかけの山の一座として、今回初めて歩いてみた。

【 4/12 万寿山(410m) 岩手・花巻温泉周辺 】
登山者用駐車場~送電線盛岡線巡視路入口~89番鉄塔~万寿山~89番鉄塔~花巻交流の森分岐~台温泉分岐~権現山~北側の台温泉分岐~六郎山~北側の台温泉分岐~台温泉~送電線盛岡線巡視路入口~登山者用駐車場

台温泉入口から100mほど北側にある登山者用駐車場には朝8時過ぎに到着。
その後、次から次へと車が来て、あっという間に駐車場は満車になってしまった。
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台温泉入口に向かって歩くと、正面に目指す万寿山が見える。
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ここが万寿山の登山口。
登山口を示す標識は無く、黄色い看板から送電線の巡視路が登山道を兼ねていることが分かる。
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急坂を登り始めると直ぐに神社が建っている。
ここからジグザグの急坂が延々と続く。
道脇にセリバオウレンがたくさん咲いていた。
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中腹まで登るとイワウチワの花が出てくる。
まとまって咲いておらず、群生ととは言えない。
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一輪だけ白いイワウチワを見つけた。
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標高を上げていくとお目当てのミスミソウの花が増えてきた。
日差しがないため、開いていない花が多い。
花の大きさも宮城県に咲くスハマソウを少し大きくした感じだ。
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89番鉄塔直下に咲くショウジョウバカマ
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一輪だけ白花のショウジョウバカマがあった。
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大株のミスミソウ。
登っている皆さんが写真を撮っていた。
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89番鉄塔を見上げる。
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北西側には六郎山(左)と、一番奥に塚瀬森が見えていた。
2025041212塚瀬森

89番鉄塔から万寿山山頂まで約5分。
山名板はあるが展望の無い山頂だ。
知らない地元の女性から美味しいリンゴをご馳走になった。
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89番鉄塔まで戻り、送電線巡視路を南へ向かう。
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鞍部から緩く登り返すと花巻交流の森分岐に出る。
右折して僅かな登りで90番鉄塔に着く。
89番鉄塔と万寿山の姿が見える。
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南には草井山が望める。
右奥には焼石連峰の一部が見渡せた。
2025041216草井山

そして東には早池峰山が雲をまとって見えていた。
この先、展望が広がる場所は無かった。
万寿山の周回ルートは景色より花を楽しむ山と思った。
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374m独標を越え、少し下ると台温泉の分岐に着く。
六郎山はT字路を直進する。
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登山道は少し細くなり、ブナ混じりの雑木林を緩く登る。
シュンランは咲き始め。
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目立つアガリコのブナ。
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林床には咲き始めのカタクリが見られた。
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権現山の登りは美しい雑木林が続く。
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やがてミスミソウの姿が見られるようになる。
万寿山近辺より花が大きい。
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ピンクのミスミソウ。
この界隈は全体的に白花が多いので目立っていた。
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大きな株も見られる。
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稜線の分岐を左折すると、アカマツの植林地に囲まれた権現山に着く。
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権現山から北側の台温泉分岐までの行程は心理的に長かった。
稜線の左がずっとアカマツ林、右は切れ落ちた雑木林が続く。
イワウチワやカタクリの花が咲いているが、群生はしていない。

北側の台温泉分岐は十字路になっている。
直進して441m独標まで登ると、目指す六郎山が木々の間から見え隠れしている。
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尾根の右下には美しい雑木林が広がっている。
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六郎山手前の急坂を頑張って登ると、ブナ混じりの雑木林に出る。
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展望の無い六郎山山頂にはたくさんの登山者が休憩を取っていた。
座る場所がないので、薮の薄い場所を選んでお昼にする。
尚、北側の周回路は薮化が進んで、踏み跡も定かでなかった。
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六郎山からの下りで、帰路は441m独標を通らず、南側の巻道を歩いてみた。
白やピンクのミスミソウが咲いていて楽しい道だった。
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北側の台温泉分岐から台温泉へ下る。
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この道筋もミスミソウロードが続いた。
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途中、岩手県で有名なコスプレ登山家のポン吉さんとすれ違った。
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つづら折りの道から六郎山を見る。
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登山道を下るに従い、どんどん大株のミスミソウが増えてくる。
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やがてキクザキイチリンソウが出てくると下山口は近い。
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標識のない下山口。
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下山口の車道をはさんだ斜面にもミスミソウが群生していて驚いた。
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現在は営業していないさなぶり荘の間を通り、台温泉の温泉街に入る。
奥に万寿山が見えている。
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最後に台温泉神社にお参りした。
後はカジカガエルの美しい鳴き声を聴きながら温泉街を歩いて車に戻った。
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万寿山のミスミソウは凄いと噂に聞いていたが、ここまでミスミソウが咲き誇る山とは想像もつかなかった。日本海側に分布するオオミスミソウと比べると、花の大きさは小さいが、群生度としては角田山を上回ると思った。末永く花の山として登山者に愛される山であって欲しいと思う。

GPS軌跡。
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