今年のGWは一日起きに晴れと雨の天候になっている。
3日に福島県南部まで遠出したので、5日は少し近い山形県村山市の甑岳に登ってきた。

【 5/5 甑岳(1016m) 山形・御所山 】
東沢バラ公園駐車場~岩神コース登山口~小松沢観音~胎内くぐり~岩神山~貉頭~追立山~ハチカ沢コース合流点~幕井コース分岐~徳内坂~山頂広場~甑岳~山頂広場~徳内坂~幕井コース分岐~馬立沼~幕井コース登山口~岩神コース登山口~東沢バラ公園駐車場

朝6時10分ごろ自宅に来たmaronnさんを乗せて出発。
前夜の雨が残り、関山峠付近ではワイパー全開にするほど強い雨が降る。
東沢バラ公園駐車場の駐車場で今回ご一緒するM谷君と合流した。
小雨が降っていて、少し出発を遅らせようと話していたらすぐに雨が止んだので歩き始める。
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濡れた市道を岩神コース登山口まで約850m歩く。
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岩神コース登山口
から林道を離れ山道に入る。
予想通り登山口前の駐車スペースは空きがなかった。
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ユズリハの花を見たのは初めてかもしれない。
今まで気がつかなかっただけか。
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登山口からしばらくの間、キバナイカリソウの群生地が続く。
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岩神山へ直接登る登山道は完全に薮に埋まり廃道になった。
山腹を斜高登気味に小松沢観音方面へ向かう。

私以外のメンバーは小松沢観音へ行った事がない、という事で林道を少し下って小松沢観音へ立ち寄る。ここは最上三十三観音の第二十番の札所だ。
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仁王門をくぐり不動堂に参拝する。
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不動堂左手の坂を登った先にある鐘つき堂
一突きすると重みのある鐘の音が山峡に響いた。
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林道に戻り、すぐに岩神コースの急登が始まる。
途中、胎内くぐりがある大岩が積み重なった場所が現れる。
この一帯が山岳信仰の聖地で、岩神と呼ばれた場所のようだ。
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ロープ場が連続する岩間を登る。
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急登が終わると岩神山の標識が立つ場所にでる。
甑岳が見えるがまだまだ遠い。
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次のピークに登る途中にある貉頭
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登山道には倒木が多く、左右に迂回しながら倒木を避ける場面が多い。
傾斜が緩くなると追立山の山頂に着くが、樹林に囲まれ展望はない。
ここは点の記では「大平山」の表記がある。
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追立山の山頂東端が甑岳の展望地なので、そこで休憩することにして先に進むと、マンサクの花が咲いているところに出た。
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展望地から見た甑岳。
同行の二人は未だあんなに山頂が遠いの、と驚いていた。
天気予報では午前9時以降晴れだったが、未だに曇り空が続く。
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ロープが設置された急坂を下ると、土塁が続く尾根筋を登り返す。
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ヤマザクラがあちこちに咲いている。
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ここでハチカ沢コースに合流
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合流点から土塁のある整備された登山道をかなり下る。
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ミズナラの新緑が美しい登山道を登る。
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やがて八ノ坂と呼ばれる急坂が立ちふさがる。
この坂、思ったより長いのでゆっくりペースで歩く。
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八ノ坂を登り切ると登山道沿いにカタクリが咲き誇っていた。
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次に現れる苦楽ノ坂は急ながら距離が短い。
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苦楽ノ坂を登りきると見晴し台に出る。
二口山塊の主要な山々が見渡せる場所だ。
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見晴し台から僅かに下った鞍部が幕井コース分岐で、そこからまた急坂が始まる。
道の斜度が緩くなった場所にあった傘松は枯れて折れたのか、折れて枯れてしまったのか。
大きな松の残骸だけが残っていた。ランドマークだったのに残念だ。
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やがて登路は東側の展望が見渡せる尾根を歩く。
甑岳から長谷山へ延びる道のない稜線を望むと、ブナの新緑が峰を駆け上っていく様子が分かった。
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徳内坂直下から残雪がでてきた。
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徳内坂の登りは、長い岩神コースを歩いた身には結構きつい。
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尖った山容の御堂森が目立つ。
M谷君はGW前半に登ったらしい。
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不安定に雪が残った場所から御所山(左)、白森、沢渡黒伏、黒伏山を見る。
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西側の展望が広がる場所に出た。
葉山と左奥に真っ白な月山が重なって見える。
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山頂広場の直下を登る。
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甑岳の山頂広場に着く。
お昼を過ぎているが休まず甑岳の山頂を目指す。
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晴れてきたので鳥海山が見られるか、と期待したが、雲がかかりその雄姿を拝めなかった。
大石田町方面と大高根山が見えるのみ。
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山頂への道は残雪と登山道を交互に踏みながら進む。
雪の重みで木がねじ曲がって登山道を塞ぐ場所が数箇所あった。
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ブナの森に囲まれた甑岳山頂に到着。
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北側はブナの森が視界を遮り、大平山が梢越しに見えるだけだった。
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山頂で写真を撮った後、すぐに山頂広場へ戻る。
途中、登山道から少し離れ、残雪の上を歩いていると葉山が見える場所に出た。
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最上徳内の業績を記念した青雲の志碑がある山頂広場に戻り、周囲を撮影した後、遅い昼食をとる。
ちなみに山頂広場の標高は1004mだ。
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山頂広場から見た御所山と白森、沢渡黒伏、黒伏山。
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二口山塊の面白山(左)大東岳、南面白山、糸岳、仙台神室、山形神室。
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南には蔵王連峰の熊野岳と瀧山が見える。
手前の三角形の山は雨呼山。
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全ての登山者が下山した後の貸し切りの山頂広場でゆっくりと休憩する。
日差しがあり、思ったより風は強くなかった。

帰路は登り返しがない幕井コースなので、気分的に楽だ。
徳内坂中段の展望地から山形盆地を眺める。
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晴れたので朝日連峰が登りの時よりはっきり見えてきた。
蛇行して流れる最上山が印象的だった。
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眼下に村山市街地が見える。
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徳内坂は二口山塊と蔵王を眺めながら下る。
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灌木帯に咲いていたこのサクラはミネザクラか?
シベの部分が赤くないのでヤマザクラとは違う感じがした。
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晴れた空の下、甑岳の山頂を振り返る。
ブナの新緑の緑が清々しい。
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幕井コース分岐を右折。
分岐からクリ林一帯はカタクリが数多く咲いている。
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キクザキイチリンソウも多い。
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ここから下には登山道上に残雪はなかった。
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明るい雰囲気のクリ林。
昔、この一帯のお寺があったとは信じがたい。
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しかし明るい広葉樹の森は短時間に終わり、クリ林から下は幕井登山口まで暗いスギ林が続く。
幕井コースは体力的に少し楽な反面、変化に乏しい人工林が長い点が難点だと思う。

唯一、登山道から少し北側に離れた場所にある馬立沼が良い休憩ポイントとなる。
湧き水が流入している沼のようだ。
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幕井登山口手前の水場で湧き水を飲んで一息つく。
登山口一帯はニリンソウが群生していた。
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木橋を渡って幕井登山口に降り立つ。
ここは跳木場と呼ばれているようだ。
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後は林道を約1.5km歩いて幕井貯水池へ。
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今回、初めて幕井貯水池に立ち寄った。
そこは上部に鷹取山が見える景勝地だった。
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貯水池から葉山を正面に眺めながら果樹園の中を歩いて車に戻る。
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新緑と展望に恵まれた楽しい山だった。
しかし帰路、国道48号・関山街道で渋滞にハマる。
関山トンネルを出たところからノロノロ運転が作並温泉の大江戸温泉物語まで続いた。
宿泊者が宿にチェックインする時間帯だったため、押しボタン信号を頻繁に押されたために渋滞を引き起こしたようだ。自宅まで少し混雑する休日でも1時間30分で戻れるところが、1時間余計にかかってしまった。

GPS軌跡。
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