この日は山形市の低山を歩く予定だった。
しかし朝起きて天気予報を確認すると、山形市界隈は晴れてくるのが遅いようだ。
そこで登り慣れた高畠町の小湯山と、未踏の味噌根山に行先を変更して家を出た。
単独山行ならではの急な山の変更である。

【 11/23 小湯山(遊歩道最高点500m)と味噌根山(400m) 山形・置賜の低山 】
●小湯山:遊歩道入口~烏帽子岩~奥の院~見晴し台~二見ヶ浦~高岩~舞茸岩~大師岩~コウモリ岩~遊歩道入口
●味噌根山:道の駅たかはた~安久津八幡神社~奥の院~東屋~味噌根山~分岐~分岐~愛宕地蔵菩薩堂~分岐~東屋~羽山~羽山公園入口~歩道を歩いて道の駅たかはた

久しぶりに小湯山に来た。標高800mのこの山は山頂に至る登山道がない。
過去に二見ヶ浦から薮を漕いで一度山頂まで登った事があったが、雑木林に囲まれ、展望が一切ない頂だった。西尾根の南斜面に風穴があるらしいが、その場所が何処かは分からない。


小湯山は山腹のあちことに風化浸食の進んだ凝灰岩の岩場があり、風化や侵食によってできたオーバーハングした岩場の68個所の洞穴に、江戸時代後半に奉納されたと言われる487体の石神石仏がある信仰の山である。
ハイキングコースは遊歩道入口の標高が346m、そこから中腹の標高約500m地点を周回する形で作られており、石仏参拝の道とも言える。

入山する前に南側の水田から周回するハイキングコース全景を眺める。
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遊歩道入口にはキャンプ場があるが、場内の車道は轍が深く、車の乗り入れは難しい。
WCは閉鎖されていないようだが、水栓は使えない状態。
今はほとんど使われていないキャンプ場のようだ。

少し登った広場に小湯山のイラスト看板が設置されている。
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今までは反時計回りに周回していたが、今回は新たに設置された道標に従い時計回りで歩いてみる。
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一帯の紅葉はほぼ枯れ色。
僅かに残った紅葉に目が行く。
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斜面をジグザグに登って行くと、最初の大岩が近づいてきた
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その基部に安置された石仏たち。
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ほとんどの洞穴の中に石仏が祀られている。
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晴れた日の紅葉は美しい。
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次にどんな奇岩が現れるのか期待しながら歩を進める。
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両側が切り立った烏帽子岩。
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今回、新たに奥の院の標識が立っていた。
今まで上部の一番大きな巨岩を奥の院と思っていたが、それは間違いだったようだ。
分岐を左折して奥の院に向かうと、奥の院1の洞穴が現れた。
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狭く急な岩の割れ目を下る。
足場が悪いので、慎重にホールドを探して下った。
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西に少し回り込んだ地点にある奥の院2。
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分岐まで戻って、少し登った右手に見晴らし岩がある。
その上から山村の田園風景が一望できた。2025112314

今まで奥の院と思っていた上部の巨大な岩場。
この岩壁の上に行く道は無い。
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見晴らし岩から見た飯豊連峰
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松の木の奥に高ツムジ山(右)が見える。
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見晴らし岩から石段を登って二見ヶ浦へ。
この鳥居の少し上がコースの最高点になる。
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最高点に標識はなく、少し物足りない思いを抱きながら右手の斜面へ下り始める。
その先に高岩が現れる。
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高岩の岩壁を下から見上げる。
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後は山の中腹を緩く下る。
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見晴らし岩から見えていた巨大な岩場は舞茸岩と呼ばれている。
登山道はその基部を通過する。
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西側の見晴らし岩方面を梢越しに見る。
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多くの石神が奉納されている大師岩
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分岐を左折して阿弥陀大岩に立ち寄る。
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阿弥陀大岩の岩穴。
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優しいお顔をした石仏。
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周回コースから再び外れてコウモリ岩を見に行く。
岩穴の奥にコウモリはいなかった。
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概念イラストに描かれていた里見岩や五輪岩がどれか分からないままに下って行くと、キャンプ場の広場に出てしまった。

車に乗り、県道へ戻る途中で小湯山の姿を写す。
周回するハイキングコースは山の麓を歩いただけと分かる。
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小湯山のGPS軌跡。
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次の山は道の駅たかはたを起点に周回する味噌根山という山だ。
道の駅内にある観光案内所・ウォーキングセンターでコースの概要を記した地図をいただく。
係の方に「今年はクマ騒動があり、道の整備はいっさいしていませんよ」と注意された。
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3コースある「たかはたふるさと自然のみち」の中で味噌根山は「自然観察と眺望コース(約9km)」として町が整備したウォーキングコースだ。
道の駅たかはたの北側に連なる標高の低い里山を縦走するコース、と言えば位置関係が分かる人もいるだろう。

歴史公園内にある三重の塔の前を通る。
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安久津八幡神社は初めて訪れた。
茅葺屋根が歴史の重さを感じさせてくれる。
社殿右奥に実質的な登山口がある。
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コースに足を踏み入れてみると、ウォーキングセンターの方が言われたように、あまり整備度が良いとは言えない。手すりが落ち、倒木をまたぐ箇所が何度も出てくる。
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斜面をジグザグに登ると安久津八幡神社の奥の院に着く。
志安和生(しあわせ)の石は知らぬ間に通り過ぎてしまったようだ。
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奥の院から西に緩く登ると三重の塔の北側に降りる道の分岐がある。
そこから僅かな距離で東屋が建つ広場に出る。
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東屋は展望台になっていて、南西方面の展望が開ける。
高畠の街並みと文殊山、そして右奥に栂峰が見えた。
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南にはたおやかな峰が連なる吾妻連峰
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ベンチに腰掛け、風もなく穏やかな晩秋の景色に包まれながら、道の駅で買った焼きおにぎりと、マスさんお手製の「リンゴのスクェアケーキ」を食べた。
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休憩が終わり、ここから味噌根山を越えて羽山までミニ縦走が始まる、と思ったら登山道はササ薮が繁茂して足元がまったく見えない状態になっていた。
最初はササの草丈が低く、よくある整備度の悪い登山道と言った感じだったが、406mの三等三角点(点名・沢福等)西端までの登り斜面では、背丈を越える濃密なササ薮漕ぎを強いられ辟易した。
ササが絡み合い、手と足を使ってかき分けないと先に進まない。おまけに見えない倒木がヤブの下に隠れていて膝をぶつけてしまった。軽くウォーキングなんて考えて入山したら、ヤブ漕ぎに慣れない方は迷ってしまうだろう。現段階でとてもおすすめできるコースとは言えない。
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コースから約120m北東側に離れた三角点まで行こうと思っていたが、短い距離でもヤブが酷すぎるので止めにした。

標高差70m下るとコース案内看板が立つ分岐に出る。
南に下る道は通行止めの表示。
看板を見ると、この地点が味噌根山と記載されている???
因みに屋代川に味噌根橋という橋がかかり、その一帯を以前は味噌根と呼んだらしい。
とすると、味噌根山とは安久津地区の北側に連なる里山の総称と言った方が正解のようだ。
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分岐の西側はヤブもさほど気にならず、快適に歩を進めた。
途中、イノシシの大きなヌタ場の水たまりがあった。

354m峰と羽山の分岐がある小ピークが近づく。
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その小ピーク最後の登りは、木製の手すりは登山道側に全て倒れていて、それを避けるために写真の左手のヤブ漕ぎを強いられた。
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分岐の小ピークの手前から龍ヶ岳を見る。
右手の鞍部は鳩待峠。
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ヤブ漕ぎが大変だった406mピークを振り返る。
右に緩く高度を落とすマツ林の尾根がヤブヤブの区間。
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先ず分岐を右折し、354mピークにある愛宕地蔵菩薩堂を往復する。
途中、北側の展望が梢越しに見える場所があった。
高ツムジ山と大洞山、そして木の後に小湯山が見える。
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南陽市街地の奥に大朝日岳と小朝日岳が並んでいる。
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視線を少し左に振ると、三体連山(三体山、合地峰、柴倉山)と少し離れて祝瓶山が望めた。
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寂れた感じの愛宕地蔵菩薩堂
ちょっと下に高畠地区の展望図が設置されていたが、木々が伸びてほとんど景色が見えない。
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愛宕地蔵菩薩堂の裏手には顔が欠けたお地蔵様。
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分岐に戻って羽山を目指す。
ヤマユリやヒメサユリが咲く稜線らしいが、晩秋の今はその形跡がいっさいない。

やがて道の左手に大きな岩塊が出てくると羽山山頂は近い。
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東屋の横の木に掲げられた木彫りのクマ
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東屋は雑木林に囲まれ、少し暗い雰囲気の場所に建っている。
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石造りの羽山神社。
写真では分かりにくいが凄く大きい社殿だ。
こんな重量物をこの位置に設置するのは大変だったと思う。
すぐ左下に石切場があるので、そこで切り出したか。
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羽山の山頂からの下りは道が良く整備されている。
途中、大黒様の石像が祀られていた。
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紅葉が残る参道を下る。
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大きな拓魂碑が建つ羽山公園
サクラの名所らしい。
実は東に派生する道の奥に横穴式の羽山古墳があったようだが、どんな古墳か分からず寄り道しなかった。帰宅してから縄文時代の古墳と分かり、行かずに失敗したと思った。
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最後に林道っぽい幅広の道を下ると羽山公園の入口に出る。
ここは新奥の細道コースのルート上でもあるらしい。
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後は国道113号線の歩道を歩いき、歴史公園を少し見学してから道の駅たかはたに戻った。
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この周回コース、ちゃんと整備すれば、眺望のハイキングコースになるのに勿体ないと思った。
地方の自治体でこういった打ち捨てられた遊歩道を数多く見ている。
予算の無駄遣いと感じないのだろうか?

味噌根山のGPS軌跡。
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